14/07/2025
愛知医大牛田享宏教授による痛み対策の新常識に関する動画が公開されました。 以下にサマリを載せます。 1.「痛み=感覚」ではなく、”文脈”によって変わる体験 痛みは単なる生理的感覚ではなく、脳が状況や過去の記憶、心理状態などから意味づけて「不快な体験」として感じるもの。そのため、同じ刺激でも人によって痛みの強さが異なる。たとえば、嬉しいシーンでの“痛み”は不快ではない。 2. 組織の「傷」だけでは痛みは説明できない 膝の変形が進んでいても、痛みを感じる人は3分の1程度。多くの人は変形しても痛くない。 組織損傷・神経障害・中枢(脳)由来—痛みのメカニズムは主にこの3つに分けられる。�そのため、治療はこれらを分けて捉え、脳や神経、心理・社会的要因も含めて多面的にアプローチする必要がある。 3. 「安静」より“動く”ほうが痛みを防ぐ 長期間動かないと、関節や神経が硬直し、痛みを発生する信号を誤って出すようになる。� 軽い運動や体を動かし続けることで、血流改善と筋・神経の柔軟性維持に有効。 医学ガイドラインでも、ぎっくり腰などは数日後からの軽い活動が推奨されている。 4. 「骨がくっつくこと」が痛み軽減の絶対条件ではない 骨折が完全に癒合しなくても、周囲の組織が補助して機能し続けていれば、痛みはなくなることがある。� 逆に“骨だけ”に注目して安静ばかり指示されると、筋力低下や関節の拘縮を招き、結果的に痛みを長引かせる恐れあり。 5. 子ども時代の経験やストレスは大人の慢性痛にも影響する 幼少期の虐待や家庭環境によるストレスが、中枢神経に「痛みへの過剰反応」を記憶させることで、将来慢性痛を引き起こす可能性が高まる。� うつや双極性障害の時期に痛みが強まるなど、精神状態と痛みの相関も研究で明らかに。� こうした背景は「ソフトウェア障害」と比喩され、過去の記憶・神経の誤作動として捉えられる。 これらの知見から、痛みをケアするためには「体・神経・脳・心理・社会」すべてを見渡す包括的なアプローチが重要となります。 当院では、日本痛み財団認定のいたみ専門医、いたみマネジャー(看護師)、臨床心理士(非常勤)により、上記の包括的なアプローチを行っています。
愛知医大牛田享宏教授による痛み対策の新常識に関する動画が公開されました。 以下にサマリを載せます。 1.「痛み…