京都大学医学部附属病院 総合臨床教育・研修センター

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------------------------第185回 京大病院Ground Roundは麻酔科による輸血に関する症例発表とミニレクチャーでした。<症例発表>梅田 洋平先生「RhD 陰性患者の胸腹部大動脈置換術に対し同型血確保と異型輸血...
28/04/2023

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第185回 京大病院Ground Roundは麻酔科による輸血に関する症例発表とミニレクチャーでした。
<症例発表>梅田 洋平先生
「RhD 陰性患者の胸腹部大動脈置換術に対し同型血確保と異型輸血の運用基準を定めて臨んだ一例」
<ミニレクチャー>廣津 聡子先生
「周術期における輸血戦略と血液製剤の適切な使用について」
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輸血は様々な医療場面で必要なものですが、希少血液型の患者だったらどう考えてアプローチするのか、手術にどう備えるのか、いざ考えなければならない場面になったらどう判断を進めるべきかについて、実際の症例発表とミニレクチャーから学ぶ貴重な機会になりました。
特に、緊急・準緊急の場面では、今可能な準備の中で輸血の戦略を立てる必要があります。
これについて、今分かっている考慮すべきリスクや推奨される輸血プラン、フォロー時の配慮などを、学びなおすことが出来ました。
是非、研修医、専攻医といった若手の先生方に振り返ってほしい回でした。
麻酔科の梅田先生、廣津先生、有難う御座いました!(文責:植野)

第183回Grand Roundは、消化管外科にご担当いただきました。学童期に発症した潰瘍性大腸炎の手術症例ついて症例発表がありました。それまで健康であったにも関わらず、焼肉摂取後の胃腸炎症状から緊急手術に至るまで、潰瘍性大腸炎という疾患の...
06/03/2023

第183回Grand Roundは、消化管外科にご担当いただきました。
学童期に発症した潰瘍性大腸炎の手術症例ついて症例発表がありました。それまで健康であったにも関わらず、焼肉摂取後の胃腸炎症状から緊急手術に至るまで、潰瘍性大腸炎という疾患の怖さも感じつつ、計画的に3期にわたって手術が行われた治療の実際を知ることができました。
続いて行われたミニレクチャーでは、潰瘍性大腸炎の外科治療について依然、議論されており、症例の集積も難しいことから他施設でのデータ解析が必要になることも紹介されました。典型的な癌の手術とも異なり、より綿密な戦略が必要となる炎症性腸疾患の深淵を垣間見たような気がしました。
次回は、呼吸器外科にご担当頂く予定です。このGrand Roundは、自分では気づけない診療の面白みを見つけるためにも行っているものです。お時間の許される限り、是非ご参加ください。自分の知らない知識や知見にきっと出会えます。

(文責:笠原 桂子)

本日は、漢方診療ユニットより谷川 聖明先生、小笹 寧子先生よりミニレクチャーと症例発表がありました。ミニレクチャーでは、1000名を超える医師に行った漢方医療と西洋医療のイメージ含めた貴重なアンケートを提示頂き、現在の漢方診療ユニットで行わ...
14/12/2022

本日は、漢方診療ユニットより谷川 聖明先生、小笹 寧子先生よりミニレクチャーと症例発表がありました。
ミニレクチャーでは、1000名を超える医師に行った漢方医療と西洋医療のイメージ含めた貴重なアンケートを提示頂き、現在の漢方診療ユニットで行われている「証の普遍化」の試みについてもご紹介頂きました。また、実際にご経験された症例も提示頂き、西洋医学では病気として理解されにくい状況を正確に把握し介入することで、症状緩和が得られることが印象深かったです。
症例発表では、心不全に対して漢方を使用し症状改善が得られた症例をご紹介頂きました。婦人科領域でよく耳にする当帰芍薬散が心不全に有効であることの驚きとともに、適切な証の把握と適切な漢方処方の重要性を再認識しました。
「2剤以上の漢方はpoly pharmacy」といったメッセージも印象深く残っています。
漢方医療の持つ可能性と奥深さを実感し、悩んだら漢方診療ユニットにご相談するようにしよう、と心に決めた、そんな会でした。 (文責:笠原)

2022年11月18日に第180回Ground Round<症例発表>西田 あかり(医員)「多発脳転移に対して定位放射線治療を実施し、長期にわたり頭蓋内制御が得られた一例」<ミニレクチャー>宇藤 恵(助教)「多発脳転移に対する定位放射線照射...
21/11/2022

2022年11月18日に第180回Ground Round

<症例発表>
西田 あかり(医員)
「多発脳転移に対して定位放射線治療を実施し、長期にわたり頭蓋内制御が得られた一例」
<ミニレクチャー>
宇藤 恵(助教)
「多発脳転移に対する定位放射線照射」

近年、転移性脳腫瘍を認める症例の中でも長期予後が期待できるものが増えており、侵襲性を抑えて治療をする上で、放射線療法の進歩は目覚ましいものがありました。
症例提示では、5年にわたり繰り返し脳転移の再発に対し定位放射線治療を行った肺扁平上皮癌の症例で、診断から7年後の現在まで大きな後遺症なく、この2年は再発なくQOLを保った生活ができたケースを通し、全脳照射だけではなく、繰り返しのMRIでの評価によるフォローの中で定位放射線治療を行うことで十分再発がコントロールされ、認知機能はより良好な状態で保つことができるようになっていることを学びました。
ミニレクチャーでは、周辺正常組織への影響を抑えつつ的確に小さな領域へ治療を行う定位放射線治療のほかに、複雑な形をした病巣、よりサイズの大きな腫瘍に必要な線量を周辺正常組織への影響を抑えられるよう複雑な調整が可能となった強度変調放射線治療(IMRT:Intensity Modulated Radiation Therapy)を組み合わせることもできるようになり、より安全性の高い治療が可能になっていること、さらに治療時間の短縮により治療の負担を軽減できるようになったことで、複数の転移性脳腫瘍への定位放射線照射の適応範囲が広がりつつあることを知ることができました。治療後の後遺症を抑えながら、質の高い治療ができる範囲が広がっていることを改めて実感する機会でした。 (文責:植野)

10月18日(火)は京大病院Grand Round 特別編で、「医療機関における子ども虐待のみかた」と題しまして、鴨川市立国保病院の小橋孝介先生にご講演いただきました。日本における子ども虐待の件数はおよそ100人に2人という具体的な数を示し...
27/10/2022

10月18日(火)は京大病院Grand Round 特別編で、「医療機関における子ども虐待のみかた」と題しまして、鴨川市立国保病院の小橋孝介先生にご講演いただきました。

日本における子ども虐待の件数はおよそ100人に2人という具体的な数を示していただき、日本における統計の推移や米国との比較を交えて、子ども虐待が稀なものではなく、身近に起こっていることであることに改めて気づかせていただきました。その類型としても、面前D Vに伴う心理的虐待通告が増えているという傾向とその背景を具体的にご説明いただきました。日本では米国に比べて医療・教育からの通告が少なく、我々の理解と行動が非常に重要であると感じました。
 また、欧米や日本における虐待に関連する歴史も示していただき、その呼び名や考え方がどのように変遷してきたのか、非常にわかりやすく明示いただきました。その中で、しつけや体罰との関連もご説明いただき、子どもの立場から考えることの大切さを教えていただきました。そして、我々が担うべき役割として、危機対応などの事後対応のみでなく、早期発見・早期対応、そして発生予防といった支援的対応が非常に重要であるということを伺うことができました。
 さらに、虐待の診方に関しまして具体例を交えながら、児や保護者への話の聞き方、身体初見の取り方、注意すべき点など、臨床現場での実践につながる非常に貴重な内容をお示しいただきました。我々が虐待の存在を考慮しないとき、それは我々のネグレクトである、我々も加害者になりうる、というお言葉を重く受け止めたいと思いました。

次回は11月18日(金)に放射線治療科からご発表いただきます。

10月11日(火)は第179回京大病院Grand Roundで腎臓内科による発表でした。<症例発表>松本みなみ先生(専攻医)「著明な視力低下と腎機能低下を契機に神経梅毒と診断した若年女性の一例」  <ミニレクチャー>金子惠一先生(特定病院助...
13/10/2022

10月11日(火)は第179回京大病院Grand Roundで腎臓内科による発表でした。

<症例発表>
松本みなみ先生(専攻医)
「著明な視力低下と腎機能低下を契機に神経梅毒と診断した若年女性の一例」
<ミニレクチャー>
金子惠一先生(特定病院助教)
「感染症と腎疾患の最近の知見」

梅毒は過去のものではなく、近年増加し注意喚起されています。
今回はなかなか医療機関につながることが難しい背景の中で、神経梅毒まで進んで気づかれたケースであり、梅毒による髄膜炎、水頭症、眼症状を学びつつ、生じた腎機能低下についても一般的な症状との比較をしながらご紹介いただきました。
梅毒の経過と医療機関につながるタイミングについても改めて学ぶことができました。
ミニレクチャーでは、感染症と腎疾患の関連にかかるトピックスを伺いました。
若年に見られる溶連菌感染後糸球体腎炎だけではなく、好発年齢が50才以上となる感染関連糸球体腎炎があり、こちらは感染症と並行して腎炎が進行すること、原因菌も黄色/皮膚ブドウ球菌と異なることなど、むしろ腎機能障害を契機に発見されていなかった感染症に気づかれるケースもあるなど臨床に役立つお話を伺いました。
更に、COVID-19と腎障害の関連についても伺うことができました。

次回は10月18日(火)に「医療機関における子ども虐待のみかた」を、鴨川市立国保病院の小児科 小橋孝介先生よりお話を伺います。

(文責 植野 司)

第178回  京大病院GR 脳神経内科<症例提示>渡邊 圭崇先生(2年次研修医)「進行期パーキンソン病に脳深部刺激療法(DBS)を行った一例」<ミニレクチャー>澤村 正典先生「パーキンソン病の診断と治療 -デバイス治療の可能性-」症例提示で...
06/09/2022

第178回 京大病院GR 脳神経内科
<症例提示>
渡邊 圭崇先生(2年次研修医)
「進行期パーキンソン病に脳深部刺激療法(DBS)を行った一例」
<ミニレクチャー>
澤村 正典先生
「パーキンソン病の診断と治療 -デバイス治療の可能性-」

症例提示では、パーキンソン病でon/off現象が顕著になったケースにおいてDBSを実施することで症状が大きく改善したケースの提示とともに、DBSの適応や最新デバイスの利点について知ることが出来ました。劇的な変化を動画で拝見するインパクトは大きいです!
ミニレクチャーでは、豊富な動画による症状の提示とともに、パーキンソン病における診断と治療の歴史を含め、DBSやレボドパカルビドパ経腸療法 (LCIG)といった脳内ドパミン活性を安定化させる治療からiPS細胞を活用した治療の展望まで紹介いただきました。

パーキンソン病の発展しつつある治療を理解しつつ、認知機能、精神症状を含めた全身性疾患としてとらえる必要性や、嗅覚障害を含めた診断基準を振り返る機会となりました。

次回は10月11日(火)に腎臓内科からの発表となります。
(文責:植野)

7月28日(木)は第177回の京大病院Grand Roundが開催されました。<症例提示・ミニレクチャー> 川崎 秀徳(ゲノム医療学 特定助教)「Li Fraumeni症候群の症例を通して考える遺伝性腫瘍診療」聞きなれないリ・フラウメニ症候...
29/07/2022

7月28日(木)は第177回の京大病院Grand Roundが開催されました。
<症例提示・ミニレクチャー>
川崎 秀徳(ゲノム医療学 特定助教)
「Li Fraumeni症候群の症例を通して考える遺伝性腫瘍診療」
聞きなれないリ・フラウメニ症候群は家族性にがんを多発する遺伝症候群の一つです。

日本遺伝性腫瘍学会が一般向けの啓蒙スライド↓
https://jsht-info.jp/general_public/wp/wp-content/uploads/2022/04/about_13.pdf
診療ガイドライン2019↓
https://www.jspho.org/pdf/journal/li-fraumeni/li-fraumeni_1.pdf

今回はケースから、遺伝性腫瘍疾患をどのように疑うか、特に腫瘍の患者さんの家族歴聴取とそれを家系図として整理することの重要性を教えていただきました。また家系図を作成する複数のアプリについてもご紹介いただきました。(図1参照)
LFSのような遺伝性腫瘍疾患の遺伝子異常に合わせたサーベイランスがあること、マネジメントに主な役割を果たす臨床遺伝専門医の存在についても新しい発見でした。

次回は9月2日に脳神経内科のご担当で開催予定です。
(文責:木村武司)

2週連続になりましたが、7月5日(火)に第176回 京大病院Grand Round が開催されました。今回の担当は免疫・膠原病内科です。<症例提示> 園田 真也 先生(2年次研修医)「妊娠時に発症した皮膚筋炎の一例」 <ミニレクチャー>山本...
07/07/2022

2週連続になりましたが、7月5日(火)に第176回 京大病院Grand Round が開催されました。今回の担当は免疫・膠原病内科です。
<症例提示>
園田 真也 先生(2年次研修医)
「妊娠時に発症した皮膚筋炎の一例」

<ミニレクチャー>
山本 奈つき 先生(リウマチセンター 研究員)
「妊娠と膠原病」

園田先生が経験されたケースは妊娠判明後に皮膚筋炎を発症し、コントロールに難渋した結果、やむを得ず中絶したところで病勢コントロールが改善したという、非常にダイナミックな経過でした。また抗NXP-2抗体陽性皮膚筋炎という、聞きなれない自己抗体に関連したトピックについても大変勉強になりました。
山本先生からは膠原病と妊娠の概説、特にSLE、APS、抗SS-A抗体関連の新生児ループスについてお話しいただきました。SLEの妊娠における合併症の多彩さや使用可能な薬剤の制限がある中でそのコントロールを行うことの難しさが伝わってきました。また産科的APSの機序が血栓というより子宮らせん動脈のリモデリングにあるという点も興味深かったです。

次回の第177回は遺伝子診療部より、『Li Fraumeni症候群の症例を通して考える遺伝性腫瘍診療』です。これまたなかなか聞くことのできない内容で、貴重な機会となりそうです。
(文責:木村武司)

2022年6月28日に第175回の京大病院Grand Roundが開催されました。今回担当の初期診療・救急科より以下の演題をご発表いただきました。<症例提示> 村岡 慎太郎(2年次研修医)「 高気圧酸素治療が著効した減圧症の症例 」 <ミニ...
05/07/2022

2022年6月28日に第175回の京大病院Grand Roundが開催されました。
今回担当の初期診療・救急科より以下の演題をご発表いただきました。
<症例提示>
村岡 慎太郎(2年次研修医)
「 高気圧酸素治療が著効した減圧症の症例 」

<ミニレクチャー>
陣上 直人(助教)
「高気圧酸素治療の作用機序と適応疾患」

前半の村岡先生の減圧障害について、経験したケースを基に非常によくまとめられていました。「ヘンプルマンの暴露指数で200以上で減圧症の可能性が非常に高まる」とのことで、潜水深度と時間の病歴の重要性を認識できました。
後半の陣上先生からは高気圧酸素治療Hyperbaric Oxygen Therapy(HBO)について概説いただきました。(京大病院のHBO装置は国内最大級!)驚いたのは、減圧症のみならずHBOの適応が非常に広範になってきていることでした。CO中毒(急性&間歇型)、空気塞栓症に加え、網膜中心動脈塞栓症、突発性難聴、脊髄損傷、頭頚部がんなど一部の悪性腫瘍、スポーツ外傷の早期回復、などなど。さらに、認知症治療への可能性も模索されているようです。また減圧症も潜水の患者さんだけでなく、リニアの工事など高圧下での業務中に発生することもあるそうで、目から鱗でした。

次回は免疫。膠原病内科より、妊娠と膠原病に関するトピックをご発表いただきます。こちらも楽しみです。
(文責:木村武司)

2022年5月24日は第174回の京大病院Grand Roundが開催されました。今回の担当は消化器内科で、以下の演題をご発表いただきました。<症例提示> 北出 将之(専攻医)「 Pembrolizumabと放射線治療の併用で治療効果を得た...
24/05/2022

2022年5月24日は第174回の京大病院Grand Roundが開催されました。
今回の担当は消化器内科で、以下の演題をご発表いただきました。
<症例提示>
北出 将之(専攻医)
「 Pembrolizumabと放射線治療の併用で治療効果を得たMSI-H膵癌の一例 」

<ミニレクチャー>
塩川 雅広(助教)
「 MSI-Hと放射線療法と免疫チェックポイント阻害薬 」

MSI-Hとは、高頻度マイクロサテライト不安定性(Microsatellite Instability-High)を指しており、遺伝子複製エラーに対するミスマッチ修復(MMR)機能の欠損が原因とされています。膵臓がんでは2%程度見られるとの報告があり、こちらに対して免疫チェックポイント阻害薬ICI(ペムブロジズマブ)の有効性に関する報告もみられます。また放射線療法によるアブスコパル効果の相乗作用を期待し、ICIと放射線療法の組み合わせによる治療に期待が高まっているとのことでした。今回のケースでもICI治療中にPDとなったところで放射線療法を併用し、PR→SDと改善を認めたとご紹介いただきました。
ICIの承認から10年以上が経過しましたが、まだまだ治療の発展に目が離せません。    【文責 木村 武司】

【2022年5月14日(土)、7月2日(土)】2023年度採用京都大学研修医・専攻医募集説明会on Webを開催します!https://icec.kuhp.kyoto-u.ac.jp/notice/1716/【開催形態】zoomによるオンラ...
25/04/2022

【2022年5月14日(土)、7月2日(土)】
2023年度採用京都大学研修医・専攻医募集説明会on Webを開催します!
https://icec.kuhp.kyoto-u.ac.jp/notice/1716/

【開催形態】zoomによるオンライン開催

前日までに事前申し込みをお願いします!
申込フォーム https://forms.gle/QKKcC4fnHCVk1v739
ご参加を待ちしています!

住所

54
Kyoto-shi, Kyoto
606-8507

アラート

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