04/06/2025
子どもを中心に感染し、激しいせきが続く
「百日咳」の流行が続いています。
5月25日までの1週間に全国の医療機関から
報告された患者数は、前の週より360人余り多い
2660人と、過去最も多くなりました。
百日せきは激しいせきが続く細菌性の感染症で、
特に生後6か月以下の乳児が感染すると、
重症化して死亡するおそれもあります。
また、ことしの累計の患者数は2万2351人となり、
去年1年間の5倍以上となっています。
百日咳は「百日咳菌」に感染することで起こる病気で、
連続したせきや、せきの後に息を大きく吸い込むと
「ひゅー」という音がすることなどが特徴です。
百日咳は非常に感染力が高い病気です。
1人の感染者から免疫を持たない人に
どれほど広まるかを示す基本再生産数は
12から16という報告もあり、
感染力が極めて高いとされている
「はしか」と同じくらいです。
新型コロナの感染拡大で感染症対策が徹底され、
百日咳を含めた感染症が流行しなかったことで、
百日咳に対する十分な免疫を持っている人が
少なくなったと考えられます。
このため、免疫が低下した人に百日せき菌が広がり、
一気に感染が拡大した可能性があります。
特徴的な咳などの症状がある場合は、
まずはかかりつけ医に相談しましょう。
手洗いやマスク着用といった感染対策は
一定程度有効ですが、百日せきは感染力が極めて高いので
これだけでは完璧ではありません。
予防にはワクチンが重要です。
小児六神丸も「百日咳」に効きます。