15/07/2024
https://www.thelancet.com/journals/lanepe/article/PIIS2666-7762(24)00069-3/fulltext
要約
背景 乳がん(BC)後の二次原発がん(SPC)は公衆衛生上の負担が増加しているが、社会人口統計学的、腫瘍、治療の影響に関する既存の研究はほとんどない。我々は、National Disease Registration Serviceデータセットの新しい連結を用いて、これまでで最大のBC生存者コホートでこの問題に取り組んだ。
方法 1995年から2019年の間に診断された女性581,403人と男性3562人のBC生存者をコホートに含めた。イングランド、全体、BC時の年齢別、社会経済的地位別の発生率を用いて、複合SPCおよび部位特異的SPCの標準化発生率比(SIR)を推定した。BC時の年齢で層別化した発生率とKaplan-Meier累積リスクを推定し、Cox回帰を用いて社会人口統計学的特性、腫瘍特性、治療特性によるリスク変動を評価した。
所見 男女ともに対側乳房(SIR:2.02(95%CI:1.99-2.06)女性;55.4(35.5-82.4)男性)および非乳房(1.10(1.09-1.11)女性、1.10(1.00-1.20)男性)のSPCリスクが高かった。非乳房のSPCリスクは、BC診断時の年齢が若い女性(SIR:1.34(1.31-1.38)<50歳、1.07(1.06-1.09)≧50歳)および社会経済的に恵まれない女性(SIR:1.00(0.98-1.02)最も恵まれない5分位、1.34(1.30-1.37)最も恵まれない5分位)で高かった。
解釈 SPCサーベイランスの強化はBC生存者に有益であるかもしれないが、具体的な推奨にはより詳細な多因子リスクおよび費用便益解析が必要である。貧困とSPCリスクとの関連は、臨床管理上の洞察を与える可能性がある。
Enhanced SPC surveillance may benefit BC survivors, although specific recommendations require more detailed multifactorial risk and cost-benefit analyses. The associations between deprivation and SPC risks could provide clinical management insights.