27/11/2025
心配されていたことですが、新型コロナウイルスはやはり垂直感染をします。
垂直感染とは、から子へ病原体が伝わる感染様式のことです。母子感染とか胎内感染とか呼ばれることもあります。これまで風疹やB型感染ウイルスが胎盤を介して垂直感染をすることが知られていたのですが、今回の中国からの論文を見ると、新型コロナウイルスも明らかに胎盤を介して胎児に感染をします。
これは中国・上海からの報告です。新型コロナ陽性で妊娠中期(妊娠4ヵ月目まで)に選択的人工妊娠中絶(本人の意思で事前に予定して行う中絶)を受けた妊婦あるいは胎児異常による中絶を受けた妊婦からの胎児(18個体)において調査が行われました。その結果、新型コロナウイルスは、母親から垂直感染によって胎児に伝わり、ウイルス粒子のみならず、種々のウイルス由来タンパク質が胎児の臓器に広く分布していました。さらに、プロテオーム解析の結果、ウイルス感染した臓器ではDNA損傷や免疫反応が起きていることが示唆されました。
何度も言っていることですが、やはり新型コロナは罹らない方が良い病気です。お母さんが妊娠中にかかると、垂直感染が起きて、胎児にまで影響が及ぶ可能性があります。
Infection with SARS-CoV-2 during pregnancy may result in maternal and fetal complications. Here, the authors analyze 18 fetuses following maternal SARS-CoV-2 infection and identify distribution in fetal organs through vertical transmission.