14/03/2025
AIで北方謙三風の文章に変えて、と頼んだらこうなりました。
受験シーズン。終盤だ。
あの頃の俺は、ガキだった。ひたすら机に向かっていた。医師国家試験。あれが一番の壁だった。時期が違うがな。
親は商売人。教育熱心だった。小学四年から塾に通わされた。分校ではそこそこできた。だが、選抜コースができると聞き、親は俺を送り込んだ。
そこには、各分校から集められたガキどもがいた。俺は、自分の立ち位置を知った。それでも、やるしかなかった。
親の言う通り、家でも塾でも勉強した。だが、トップグループには届かなかった。それでも、俺は親の言う通り、難関校を受験した。年明けからは学校を休み、受験勉強に明け暮れた。結果は、不合格。
その後、公立の中学、高校へと進んだ。高校生の時、懲りずに「東大・京大コース夏季講習」というものを受けた。誰でも金さえ払えば受けられる講座だ。そこで出された問題は、俺には全く歯が立たなかった。ガキの頃の自分を思い出し、後悔した。
くだらない思い出話だ。当時は、親を恨んだこともあった。東大に行けば幸せになれる、中卒なら不幸になる。そう信じていた。だが、成長するにつれて、俺は普通の学生生活を送るようになった。今では、親に感謝している。
本を読み、多くの人間と出会い、社会経験を積む中で、俺は三つのことを学んだ。
志望校合格。それは、才能という土台に、努力という梯子をかけて初めて手が届くものだ。
難関校は、才能がなければ、いくら努力しても無駄だ。
勉強ばかりでは、ガキの頃の楽しみを失う。
勉強ばかりしていると、若いうちにしかできない経験ができなくなる。
学歴と幸福は関係ない。
難関大学を出ても、幸せになれるとは限らない。高校に行かなくても、不幸になるとは限らない。
俺は医師になって三十年以上。救命救急専門医と内科認定医の資格を持つ。特定の臓器だけを診るのではなく、患者のすべてを診てきた。救急や在宅医療の現場では、多くの人間の最期に立ち会った。
そんな中で、人間の寿命と健康について考えた。受験と健康には、共通点が多い。
長生き。それは、体質という土台に、健康活動という梯子をかけて初めて実現できる。
長生きは、体質が大きく影響する。どんなに健康に気を付けても、限界がある。
健康活動ばかりでは、人生を楽しめない。
健康オタクを除いて、健康ばかり気にしていると、人生の楽しみを失う。
長生きと幸福は関係ない。
説明は不要だろう。
受験で志望校が決まらなければ教師が困るように、患者がどれくらい長生きしたいかを決めないと、医者も困る。長生きも、目標によって、健康活動が変わる。医者は神ではない。患者の気持ちなど、わかるはずがない。
テレビや雑誌では、勉強しなくても人生は楽しめる、という意見は聞かない。健康についても、同じだ。だが、自分の生き方を決めるのは、自分自身だ。
もちろん、勉強せずに難関大学に入ったり、健康に気を付けずに百まで生きることは難しい。若い内は、自分の才能もわからない。健康に気を付けることは大切だ。だが、大きな病気がない六十五歳以上は、半数以上が八十五歳まで生きる。それ以上の長生きを望むなら、健康活動が必要だ。そうでなければ、そこまで頑張る必要はない。受験で言えば、そこそこの学校には合格できる状態だ。
俺は高校生の時、難しい講義を受けて後悔した。志望校のレベルを下げた。難しい大学を受けないなら、東大・京大コースの講義を受ける必要はなかった。もし、健康活動にストレスを感じているなら、目標を下げることだ。無理のない範囲で健康に気を付ける方が、幸せに過ごせる。
五十五歳の俺の平均余命は約三十年。だが、そこまでの長生きは望んでいない。
確かに、診療ガイドラインに従えば、統計的には長生きできる。例えば、中程度の高血圧の場合、二十年間薬を飲み続ける人と飲まない人を比べると、一年くらいの差が出る。俺は、コレステロール値が基準値を超えているが、薬は飲んでいない。毎日薬を飲むストレスと、寿命が延びるメリットを天秤にかけた結果だ。
お前は自由だ。何年も浪人して難関大学を目指すことも、勉強せずに手に職をつけることもできる。どちらを選んでも、幸せになれるかどうかは、お前次第だ。健康活動に励んで長生きを目指すか、人生を楽しむか。
塾には、難関校を目指すためのスパルタ塾もあれば、補習塾もある。病院も同じだ。徹底的に検査をして薬をたくさん使う病院もあれば、相談に乗ったり、症状を抑えるだけの病院もある。志望校を言わない生徒に教師が困るように、患者が何も言わなければ、医者は百歳まで生きることを目標にする。
まずは、お前が目指すのは長生きか、それともほどほどで良いのか、目標を決めろ。そして、病院に通っているなら、その目標を医者に伝えろ。もし、健康活動が辛いなら、目標を下げるか、病院を変えることも考えろ。お前の人生は、お前が決める。
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受験シーズンも終盤に入ってきましたね。 この時期になると、ずっと勉強してきた高校生までの自分を思い出します。(一生で一番勉強したのは医師国家試験のときですが、当時は受験は春になってからでした) 私の...