
26/08/2025
【PI通信~海外拠点便り(16)・香港・台湾・韓国~】
香港の教育システムについて
こんにちは、プレステージインターナショナル香港です。
今月は、多くのご家庭に関心の高い「香港の教育システム」についてご紹介いたします。
香港は1997年までイギリスの植民地であったため、教育制度にもその影響が色濃く残っています。現在は香港独自の教育改革を受けた学校に加え、イギリス式、アメリカ式、カナダ式、オーストラリア式、シンガポール式など、多様なインターナショナルスクールが存在しています。そのため、保護者は子どもの個性や進学の希望に応じて、さまざまなカリキュラムから選択することが可能です。
幼稚園教育
香港では2歳ごろから幼稚園に通い始めます。入園試験を課す幼稚園もあり、妊娠中から幼稚園探しを始める家庭もあるほどです。午前と午後に分かれたクラス編成を取る園が多く、共働き家庭ではヘルパーのサポートがほぼ必須となっています。幼稚園からそのまま小学校へ進学できる園も一部ありますが、多くの子どもは小学校受験を経る必要があります。
学校の種類
香港の学校は大きく分けて以下の3種類があります。
1.公立ローカルスクール
2.私立ローカルスクール(直轄制のDSS校を含む)
3.インターナショナルスクール
カリキュラムも学校によって異なり、国際的に評価されているIB(国際バカロレア)、イギリス式Aレベルなど、多岐にわたります。
入学方法
小学校
公立小学校は基本的に「抽選制度(Central Allocation)」で入学が決まりますが、一部の人気校や私立校では入学試験が課されることもあります。私立ローカルスクールやインターナショナルスクールでは、学校独自の試験や面接が一般的です。
中学校
中学校は、公立の場合「中一派位制度(Secondary School Places Allocation, SSPA)」により、小学校の成績や抽選に基づいて進学先が決まります。私立校やインターナショナルスクールでは、英語・数学・面接などの試験を課す学校が多く、人気校は入試競争が非常に激しくなります。
高校
香港では、日本のように中学校と高校を分けず、原則として12歳から18歳までを対象とした6年間の「Secondary School」に通います。1年生~3年生が日本の中学、4年生~6年生が日本の高校にあたるイメージです。公立ローカル校では「香港中学文憑試験(HKDSE)」につながる課程を学び、私立やインターナショナルスクールでは、IB DiplomaやAレベルなどの国際資格を目指すケースが多く見られます。
大学進学
香港国内の学士課程への進学枠は限られており、進学できるのは全体の約3〜4割程度といわれています。そのため、香港大学、香港中文大学、香港科技大学といったトップ大学を目指す家庭では、幼稚園・小学校から計画的に準備を始めることも珍しくありません。残りの学生は海外大学やローカルのカレッジへ進学するケースが多く見られます。
習い事や受験準備
大学の進学競争が非常に厳しい香港では、日本以上に幼少期から受験準備や習い事に力を入れる家庭が多いのも特徴です。英語、中国語、算数に加え、音楽やスポーツなど幅広い課外活動を通して、総合的な力を伸ばすことが重視されています。
日本人駐在員家庭の選択肢
香港には日本人幼稚園や日本人学校もあり、日本の教育課程に沿った学習が可能です。任期終了後に日本へ帰国予定のご家庭や、日本の大学受験を視野に入れている場合は、日本人学校を選ぶケースが多いです。
一方、長期的に海外での生活や教育を考えているご家庭では、英語環境に慣れるためにインターナショナルスクールを選ぶことも一般的です。
今回は、香港の教育システムについてお話いたしました。
そろそろ夏休みも終わり、新学期や新学年が始まる季節ですが、少しでも皆さまの生活の参考になれば幸いです。
次回もお楽しみに。
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