28/10/2025
【PI通信~海外拠点便り(2)・インド~】
ナマステ!
今月はインド、デリーからお送りいたします。
真夏には40度を超える日もあった北インドデリーも、10月に入りやっと涼しくなってきました。
今回は冬到来の前にあるヒンドゥーのお祭り「ディワリ」とその後の大気汚染についてお話します。
ディワリは「光の祭典」と呼ばれ、ヒンドゥー教が祝うお祭りです。
日本で言うお正月的な存在となり、インド人にとってとても大切なお祭りで、1年の中で一番盛大にお祝いします。
ディワリの日付はヒンドゥー暦によって決定され、太陰暦の最も暗い夜にあたります。具体的な時期は毎年異なりますが、大体10月末から11月頃に行われます。
この時期になると、町中はお祭りモード。(スタッフもお祭りモードに。)
住宅街では、バルコニーをライトアップしたり、光がメインのお祭りとなります。
自宅にはディヤと呼ばれるオイルランプを灯し、光を照らすことで幸運と富の女神であるラクシュミー女神を家に招き入れるという話があります。
また、「ラーマヤナ」というインドの叙事詩では、主人公であるラーマ王が悪の魔王を倒してスリランカに監禁されていた妻シータを救出し、14年ぶりに故郷インドに凱旋したことを祝うもので、善が悪に勝利したことを象徴しています。
このラーマ王の帰還の日がディワリであり、王が迷わずにインドに帰ってこれるようにと灯したのがディヤ(オイルランプ)ともいわれています。
ディワリでは、会社や親戚、ご近所など、関係を強めるために贈り物をします。
贈り物文化は、祝福と善意を分かち合うことで光が闇に勝利したことを象徴するだけでなく、友人、家族、同僚への感謝の気持ちを表す方法でもあります。
PIインドでも会社からスタッフへ贈り物をしました。
贈り物は手元に残る物のほかに、インドの「ミターイ」と呼ばれるスイーツも一緒に渡されます。「ミターイ」は歯が溶けるほどの激甘スイーツなのに、インドに10年もいる私はたまに食べたくなるんですよね。インドの喧騒と活気の中ではおいしく感じます。
贈り物の他は、メインの行事であるお祈りです。
ディワリの日の夕方に、家族、親類が集まり、自宅の神棚を装飾し、お祈りをします。
ディワリの楽しみ方として花火や爆竹をすることがありますが、実はこれらが大気汚染の原因にもなっています。
昨年までは花火と爆竹は閑居保護のために禁止されていましたが、今年から解禁に。。。
花火や爆竹以外にも、冬の到来、野焼きや工場から出る煙、排気ガスなども併せて影響し、この時期にはPM2.5をメインとした大気汚染も見られるようになり、咳やのどの痛みなどの上気道感染症状がでてきます。
デリーでは10月初旬は大気汚染指数であるAQIは50であったのに対し、10月中旬にはすでに200近くになっており、50m先に霧がかかったような見た目になります。
ディワリのお祭りの翌日には花火や爆竹の影響でAQI指数も600ほどに上昇することもあります。
大気汚染の予防と対策としては、
① AQI指数が200以上の場合は外出を控え、外出する場合はN95やPM2.5対応マスクの着用をし30分程度の外出にとどめる
② 自宅では空気清浄機の使用をする
③ 洗濯物は室内干しにする
④ しっかり水分と栄養摂取、十分な睡眠を取り、免疫力を上げる
などがあげられます。
大気汚染への予防対策をしながら、北インドのディワリのお祭りも環境に気を配りつつ楽しめたらと思います。
インドでは各都市にジャパニーズヘルプデスクを設置しており、医療費キャッシュレスと院内サポート、医療通訳サポートサービスをご提供しております。
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では皆様、次回号もお楽しみに。
Happy Diwali!!
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