09/03/2016
こんなに食事に気をつけているのに一向に良くなる気配がない。 初めてアトピー専門外来にいらっしゃる患者さんから良く聞くお話です。 食事療法と一言で言ってもそのやり方には色々な方法がありますが、その中でもマクロビオティックなどが有名です。 マクロビオティックとは簡単に申し上げれば、肉類、砂糖、乳製品など動物由来の食品を一切とらないという方法です。インターネット上には様々な情報が溢れているので、それらを調べて独自に実践している方もいらっしゃいます。 当院のアトピー専門外来では、医療用栄養素 (ニュートリションと呼ぶ)を使用した「栄養療法」を治療を行っています。 もちろん食事療法のプログラムもご用意しているが、最低限食事に気を使ってもらえれば、よしとしているので、厳しい食事制限は行っていません。 マクロビオティックをはじめとする食事療法をメインで治療をしてきた方の治療法を否定するわけではありませんが、当院で厳しい食事制限を行っていない理由は2つあります。 まず、食事療法を細かく実践していくには、ある程度、現代の便利な生活から離れる必要があるということです。 食事療法のみで治療をしていこうとすると、どうしても食事制限を行わざるをえません。 肉は良質なたんぱく質やビタミンB群の摂取源となるのですが、肉の脂が痒みを増すことが多いので、まず制限の対象となります。 酸化した脂などもっての他なので、揚げ物やラーメンやジャンクフードなどは一切禁止です。 たんぱく質は皮膚の材料になるため、絶対必要なものでありますが、腸内環境が良くない状況では、効果が出にくくなることが多いというのも、制限対象の理由です。 次に、甘いものも良くないので、糖類の摂取、とくに白糖も控えていただく必要があります。この時点でカフェでケーキを食べる、コンビニでお菓子を買う等の行為は全て禁止になってしまいます。 「糖類の制限」ですからもちろんお酒も飲まないように指導することになります。会社の付き合いであっても糖質制限したノンアルコールで参加してくださいと申し上げるしかありません。 食物繊維質をしっかりととることも必要です。 野菜は基本無農薬の有機野菜を使用し、野菜の鮮度にもこだわっていただき、1日30品目の摂取を心がける・・・ 自炊をしない場合は外食のハードルはかなり上がるでしょう。 食事療法を「厳しく」行うのであれば、上記はほんの序の口にすぎませんが、すでに、 「自分に自炊する時間はない」 「食費がかかりすぎる」 「人との 付き合いができない」 など、様々な声が聞こえてきそうですね。 さらに申し上げると、最も重要なのは「治療の効果」です。 食事療法は、自分にあった正しいやり方で行った際に、当然効果を期待したいところですが、効果の出方は効果の出る方と出ない方に分かれてしまうでしょう。 また、栄養療法に比べ効果の出方が非常にスローペースであることも、確認しておかなければならない点です。 効果が出るためには、食事から摂取した栄養素により体質が変わっていく必要があるのですが、体質に変化がでるためには、身体が要求する栄養素の必要量を満たさないと効果がでません。 その方にとっての必要量を満たした方は効果が期待できますが、満たせなかった方は効果がでないのです。 過度な肉食や肉の脂、糖類の摂取を控えることで、全体としての腸内環境や必須脂肪酸のバランスが改善していきます。その結果として、皮膚のかゆみが減少し、皮膚症状にも変化が出やすくなります。ですから食事療法をしっかりやるにこしたことはありません。 また、「食事療法は効果がでない」とあきらめる必要はありません。 栄養療法は、食事療法をさらに進めて、栄養素を十二分に摂取し、皮膚の機能を正常にする栄養素の必要量を満たす(=体質が分かる)ことを目標にしています。 必要量が満たされれば効果が出始め、必要量が満たされないと効果が出ません。 栄養素の必要量を満たすための量を、全て食事から摂取できれば理想的ですが、食事量やカロリーから考えると現実的には難しく、医療用栄養素(ニュートリション)を使ったほうが効率的です。 また栄養素の必要量にはかなり個人差がかなりあり、相当量を摂取しても改善が見込めない場合は、血液循環の問題や神経系統の働きに問題がある可能性が高いので、PANセラピーを併用することが必要です。 「食は生きていくための基本」ですから、良く噛んで楽しく美味しく食べることは大切です。 ご自身で調べた理論を元に食事療法を行う方に特に多いのですが、細かくなりすぎてなかなか思うように継続できない方もいらっしゃいます。 治療として考えると、継続することに大きなストレスを抱えてしまい、毎日楽しくない食事をしていくことは少なくとも効果をプラスに働かせることはないでしょう。 ですから当院では食事療法は基本ではありますが、栄養療法に加えて、食事療法は普段の食事を気をつけていただく程度にプラスするという考え方で治療を行っています。 自分の生活スタイルの中で継続して実践できものをストレスない程度取り入れていただき、継続していくことが大切になります。
http://anti-atopy.com/nutrition_meal/
こんなに食事に気をつけているのに一向に良くなる気配がない。 初めてアトピー専門外来にいらっしゃる患者さんから良…