26/06/2018
主として「糖質」でエネルギーを得ることが生化学的に考えても正しい。「脂質」の燃焼には「糖質」が必要である。
解糖によって発生する「乳酸」も悪者ではなく「遅筋や心筋のエネルギー源」や「糖新生の原料」として再利用される。
糖や乳酸が不足すれば「脂肪酸ケトン体回路」が作動して「ケトン体」が「非常用のエネルギー源」となる。
ところが、いつの間にか「糖質処理能力」が低下して、多くの人が「相対的な糖質摂取過多」になってしまった。
それに気づかず「血糖値」や「インスリン動態」に異常をきたして、とどのつまりは「エネルギー産生不足」から様々な病気の発症要因となっている。
「糖質制限」は各人の「糖質処理能力」を超える分は制限しなければならないが、極端な糖質制限を行って「ケトーシス」を長期に維持してまで行うべきものではない。
「脂肪酸代謝」が得意で「糖新生」が低下していなければ「糖質制限」は短期的には「血糖値の安定」をもたらしてくれ、その効果を感じ取れるが、一方で「低インスリン状態」やそれに伴う「ケトーシス」が長期の続くことによって予想される弊害は無視できない。
特に「非筋肉質・やせ型」の方は、普通の食事ですら「夜間低血糖」が起こっていることが多く、それを助長するような「食事制限」は安易に行うことは慎むべきであろう。
必要があって糖質を控えるにしても「総摂取カロリー」の三分の一程度までにとどめておきたい。そのうえで「糖質処理能力」をアップさせるための対策を講じるべきである。
「適度な運動」や「普段使わない体幹の筋肉への刺激」はインスリンを介さずに糖の利用を高めることができる。
「糖質選択」「ゆっくり時間をかけて食べる」「食べ順を考える」「糖質の分食」など「糖質の摂り方」を工夫することも「糖質処理能力」のアップに役立つであろう。
「リブレ」を使えば「糖質処理能力」の目安が分かるだけでなく「糖質の安全な摂り方」を早く見つけることもできるので興味がある方は一度試してみるのもいいだろう。
細胞内に取り込まれて「ブドウ糖」が代謝されて細胞質からミトコンドリアの中に入る経路は「ピルビン酸→アセチルCoA」に至る代謝経路しかない。
糖質の処理能力の低下のそもそもの原因は「夜間低血糖」などになって脂肪酸代謝が活発になることや「酸化された多価不飽和脂肪酸の代謝産物」によって、この経路の代謝に必要な「ピルビン酸脱水素」の働きが阻害されていると考えられている。そのような観点からは「脂質選択」にも注意が必要である。
たんぱく質においても「質や量」は他の栄養素のバランスを考えることが大切であって「同じもの」ばかりを食べることや多量に摂取することは避けるようにしたい。
ヒトは「体質」も違えば、現在の「健康状態」もさまざまである。特に「食べたもの」は胃や腸で消化されてから私たちの身体の中に吸収されていく。「消化酵素」「腸内細菌」の働きも代謝を考える上で無視できない。
身近な食べ物には「食品添加物」また野菜には「残留農薬」さらに肉や乳製品には「飼料や薬物」などの問題もあって「食の安全」についても考えておかなければならない。
あれもこれも考えると、どこから手を付けていけばよいか分からなくなってしまうかもしれない。考えすぎて食べること自体が「ストレス」になっては本末転倒である。しかし「糖質は必須ではない」「低糖質が本来のヒトの食事」というような「間違った考え方」だけはできるだけしないように心がけたい。