03/04/2014
風邪をひくと眠くなるのは、弱っているため?
インフルエンザや風邪で熱が出たときに、1日中眠っていたり、いくら寝てもまだ眠いと感じたことはないでしょうか。
いつも以上に長時間、ぐっすり眠ってしまうのには、実は理由があるのです。
「ぐっすり」の正体はサイトカイン
インフルエンザや風邪に罹患したとき、特に発熱を伴っている場合、普段よりも長時間にわたって、ぐっすり眠ってしまったという経験を持つ方は多いでしょう。
こうした発熱時の睡眠を、体が疲れているせいだとか、病気で体力を消耗しているためと思っている方もまた多いと思います。
しかし、この発熱時の睡眠誘発は、実は「サイトカイン」の仕業なのです。
ウイルスや細菌に感染すると、白血球や神経細胞からサイトカインが放出されます。サイトカインは、細胞から放出されて、免疫作用や抗腫瘍作用、抗ウイルス作用、細胞増殖や分化の調節作用を示す蛋白質の総称です。
代表的なものにインターロイキン1やインターフェロンなどがあります。
ウイルスや細菌に感染したときに、このサイトカインが免疫学的な生体防御反応を誘発するとともに、発熱と深い睡眠であるノンレム睡眠を引き起こすと考えられているのです。
実際、ウサギにインフルエンザウイルスを接種した実験では、接種後、発熱とノンレム睡眠の増加がみられています。
風邪は寝ると治る、は本当か?
感染時には、睡眠を十分にとった方が治りがよいことも示されています。
細菌に感染させた動物を、睡眠の長い群と短い群に分けて比較したところ、長時間睡眠群の方が回復率、生存率ともに高くなっています。
長時間睡眠群では、免疫機能増強を示す指標である、血中の単球増加が起こっていました。
逆に、薬物によって免疫機能を低下させると、感染後の過剰な睡眠は誘発されませんでした。
つまり病原菌の感染は、発熱と睡眠に大きく関与しており、感染した際に生じる深いノンレム睡眠は、生体防御の重要な役割を担っているといえます。
風邪やインフルエンザなどにかかったときに、十分な睡眠をとることは、体力を回復させる以上の、大きな意味合いがあるといえそうです。