28/02/2022
当院では、発熱、咽頭痛、咳、倦怠感などの風邪症状のある方は、すべて院外で診察をしています。オミクロン株によるコロナ感染症がいかに感染力が強いのかは、本邦で過去最大の感染者数を記録したことで推察できます。
多数の否定的見解もあるかと思いますが、あくまで当院の私見としてお読みください。当クリニックでは、咽頭所見のみでオミクロンを疑った方のほぼ全員、高確率でオミクロン感染者でした。3(~)4割は咽頭所見で、オミクロン株に関しては推定出来るのではと考えています。症状はオミクロンに多いとされる咽頭痛のみではなく、発熱のみの方、咳、倦怠感等も含みます。濃厚接触者からの感染のみではなく、ほとんどは新規の感染経路不明の感染者でした。
以前の株と違い、上気道症状を呈することが多いことから、症状がある方はPCR検査をしなくても検体採取手技を工夫したりして、9割以上、抗原検査で検出可能と考えています。
稀に嚥下困難、高度な嚥下痛、咽喉頭痛といった急性喉頭蓋炎、扁桃周囲炎、扁桃周囲膿瘍、喉頭浮腫等を考える症状のある方もオミクロンに特徴的と思います。視診では重症咽喉頭炎でした。入院例もあり、ステロイド内服薬が著効した例もあります。実際に急性喉頭蓋炎、扁桃周囲炎、扁桃周囲膿瘍、喉頭浮腫と診断した方はコロナ感染ではありませんでした。
今後、症例の蓄積によりオミクロンの特徴が解明されると思います。
早くオミクロンによるコロナ感染が収束することを切に願っております。