31/05/2025
【血糖調節異常(低血糖症・血糖値スパイク)と心のトラブル】
いつも大変お世話になっております。
今回は、血糖調節異常についての話題です。
・手や体が震える
・動悸
・冷や汗
・無気力感、倦怠感
・立ちくらみやふらつき
・頭がぼーっとする
・食後の眠気
・夜間に目が覚めた時に動悸や寝汗、甘いものが欲しくなる
・寝ても疲れが取れない
これらの症状がある方は、もしかしたら血糖調節異常(低血糖症・血糖値スパイク)が起きているかも知れません。
甘いものや、炭水化物ばかり欲しくなる方は、要注意です。
【血糖値スパイクとは】
食後血糖値が激しく変動することで、糖尿病や心筋梗塞、脳梗塞、がん、認知症などと関連しています。
また、うつやパニック障害、不眠などの心のトラブルとも関係しています。
【血糖値の調整】
血糖値はインスリンやアドレナリン、ノルアドレナリン、コルチゾールなどのホルモンによって調整されます。
これらのホルモンが自律神経を乱し、心のトラブルを引き起こすことがあります。
【正常な血糖調整】
血糖値は2~3時間後に空腹時血糖値に戻り、空腹時血糖よりも大きく下がることはありません。
【反応性低血糖症】
ブドウ糖負荷後、血糖値が急上昇(140mg/dl以上、または60mg/dl以上の上昇)し、その後急激に低下。2~3時間後には空腹時血糖よりも低下します。
【無反応性低血糖症】
血糖値の安定した上昇がなく、脳や体の活動に支障が出ます。
【乱高下型低血糖症】
血糖値の乱高下により、自律神経の調整が関与し、精神状態に影響します。
【診断の難しさ】
血糖値スパイクは、空腹時の血糖を基にした糖尿病の診断基準では見逃されることがあります。
ヘモグロビンA1cの数値が良くても、血糖値スパイクが起きていることがあります。
【診断方法】
血糖値スパイクを見つけるには、5時間糖負荷検査や自己血糖測定が有効です。
食後血糖値の変動幅を見ることが重要です。
【インスリンの働き】
肝臓: 糖新生抑制、グリコーゲン合成促進、糖放出抑制
筋肉: 糖取り込み促進、糖利用促進
脂肪細胞: 脂肪分解抑制、脂肪合成促進
【インスリンの役割】
インスリンは「血糖値を下げる」だけでなく、「糖や脂肪をため込んで飢餓に備える」ことが本来の役目です。
【糖質の取り扱い】
糖質はエネルギー源として使用されますが、過剰になるとグリコーゲンや中性脂肪として蓄えられます。
【インスリンと血糖値スパイク】
血糖値スパイクが起きている時は、インスリンスパイクも起きている可能性があります。
過剰なインスリン分泌は自律神経を乱し、心のトラブルを引き起こします。
【運動の効果】
運動はインスリンを使わずに血糖値を下げることができます。
【糖化とその影響】
血糖値が高い状態が続くと糖化が起こり、体の機能低下や老化を促進します。
【食事の工夫】
血糖値の安定を目指し、糖質を減らしタンパク質を増やす「低糖質・高タンパク」な食事を心がけましょう。
良質の脂質(中鎖脂肪酸)を摂取することも大切です。
【注意が必要な食べ物】
炭水化物、砂糖を控える
調味料の糖分に注意
糖質の多い野菜や果物の摂取を控える
グルテンは腸内環境を悪化させる可能性があります
【個人差の考慮】
糖質を減らすことで体調を崩す人もいるため、無理のない範囲で調整しましょう。
当クリニックでは、上記観点から、うつやパニック障害、不眠などのその方の心のトラブルに「血糖調節異常(低血糖症・血糖値スパイク)」が関与していないかどうかも吟味して関わっております。
院内のデジタルサイネージで放映中の
「血糖調節異常(低血糖症・血糖値スパイク)」
を当院公式YouTubeで配信開始しました。
https://www.youtube.com/watch?v=uGM2PzE6hPI
少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。
医療法人久和会 長嶺北クリニック
理事長・院長 北 英二郎
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