ニコス堂鍼灸院

ニコス堂鍼灸院 平成6年に設立した、鍼灸本来の伝統治療を行なっている鍼灸院です。

< 風邪(ふうじゃ)による大腸の機能障碍 (1) > この女性患者さん(60代)は、医師に”大腸閉塞”と診断されていました。大腸閉塞なら、進行度合いによっては緊急手術ということになります。普通は絶食しつつ、下剤をつかって排便を促しながら様子...
27/07/2023

< 風邪(ふうじゃ)による大腸の機能障碍 (1) > 

この女性患者さん(60代)は、医師に”大腸閉塞”と診断されていました。大腸閉塞なら、進行度合いによっては緊急手術ということになります。普通は絶食しつつ、下剤をつかって排便を促しながら様子を見ます。私も慎重になって、捻転があるのか、単純な癒着なのか、腸管が炎症を起こして出血などしていないのか、患者さんに話を聞きました。このまま治らなければ命にかかわるので、手術する他ないからです。

すると、どうも食べられるようなのです。食べられるし、便も出るようです。ただし水のような便が出るだけだということです。食べているものが、お粥だけだというので、水便については仕方がありません。「では閉塞していないのですね?」と聞くと、「CTを撮って、便が詰っていたので、大腸閉塞という診断なのだそうです」ということで、私は少しホッとしました。

「ただ、下腹がずっと痛むのです。お粥を食べて下剤を飲むと、気持ちが悪くなり、お腹が張ってますます痛みます。このままでは、とても治る気がしません」という訴えを聞くと、どうも患者さんの直感が正しいようです。

脈をみると沈んでいます。お腹をみると、左右の鼠径部から臍にかけて筋張りが広がって、これを圧すと患者さんの顔がゆがみます。この張り方は便が詰っているのではなく、大腸に邪気が滞っている張り方で、見せていただいたCTの便塊の場所とは違います。その前に、風邪を引いたと聞いていたので、私は風邪(ふうじゃ)か熱邪が原因ではないかと考えました。

まず脈を浮かせるように鍼をして、その後は下腹部の邪気を手足に引くように鍼をしました。腎経と、肺経・大腸経です。15分ほど鍼をしたところで、患者さんがトイレに行きたいということでしたので、しばらくトイレの時間になりました。実は、うまく行けばこれで治るかもしれないのです。(つづく)
http://nikosdou.net

< 花粉症のための置き鍼 > 今年も花粉症の季節になりました。当院には花粉症の治療だけに来られる患者さんはいませんが、腰痛や頭痛の治療のついでに「何かいい穴(ツボ)はありませんか?」という話になって、「そういうことでしたら」と、ほんのついで...
28/02/2023

< 花粉症のための置き鍼 > 

今年も花粉症の季節になりました。当院には花粉症の治療だけに来られる患者さんはいませんが、腰痛や頭痛の治療のついでに「何かいい穴(ツボ)はありませんか?」という話になって、「そういうことでしたら」と、ほんのついでの治療をすることが間々あります。花粉症のための治療というのは、それほど簡便なものです。

種を明かせばお腹にパイオネックスという小さな鍼を止めておくだけですが、驚くほど効果があります。

もう一つ種を明かせば、鍼灸医学的には花粉症は脾(消化器)の症状として治療します。その込み入った理屈を以前、自分なりにまとめて研究会で発表したレポートもあり、こちらにアップしてあります。鍼灸が決して昔から知られていたツボに鍼をするだけのことではなく、理論をきちんと考えれば納得のゆく治療であることが分かっていただけると思います。
http://nikosdou.net/lecture%20PDF/lecture42_0201_kafun_souzyo_soukoku.pdf

いま話した「もう一つの種明かし」は、はっきり言って蛇足です。話があまりに簡単すぎるので付け足しました。それほど簡単な治療なのです。
http://nikosdou.net/index.html

霊枢「九鍼十二原」を読むことができました。ニコス堂の月イチの訓読会で、ぜひ読みたいという申し出があり、今さらという思いで読みはじめましたが、読んでよかった。新参者が読みたいと思うのは、大事なことが書いてあると人づてに聞いているからで、私が「...
15/02/2023

霊枢「九鍼十二原」を読むことができました。ニコス堂の月イチの訓読会で、ぜひ読みたいという申し出があり、今さらという思いで読みはじめましたが、読んでよかった。新参者が読みたいと思うのは、大事なことが書いてあると人づてに聞いているからで、私が「今さら」と思うのは、かねて承知の内容だと考えているからで、これこそが陥穽です。全くの慢心でありました。
鍼を持って人を治療するということが、患者の気を動かすことだという事実が、嚙んで含めるように繰り返して説いてあり、汗顔の至りでした。鍼を持って30年目、あらためてこんな古文に向き合ったことを幸としなければなりません。

この「九鍼十二原」には関連する篇がいくつかあり、同じ霊枢の「小鍼解」、それから素問という本の「鍼解篇」「宝明全形論」、これらもまとめて読みました。読んで字のごとく、鍼の使い方の解説です。が古文にしては、おかしなことがたくさん書いてあります。おかしいと分ったのは、最初に「九鍼十二原」の意味がきちんと取れていたからで、これも僥倖でした。
こんなことを言っては何ですが、学者や長年素問、霊枢を研究しているプロでも、さっぱり文を読めていない人が沢山あります。アマチュアの活躍できる余地が、とても広いということで、これはとてもいいことだと思います。こうしたアマチュアが真摯な研究をする、そうして普通は専門の雑誌に投稿するところですが、これからはネットに発表して行く時代になるのではないかと思います。ネットの検索に引っかかっる方が、断然意義があるので自然とそういう流れになるのではないでしょうか。コロナの禍中に「枳竹鍼房」を開設したことも、今となっては幸いでした。
そういう訳で、この研究も「枳竹鍼房」にアップしてあります。
http://kien-youchiku.tokyo/reisu_01_9-12_1.html
何の縁か分りませんが、こちらを訪れる人は、最近とみに増えています。

< 逆流性食道炎 > この患者さん(60代はじめ、男性)は当初、親指を引っ張ると腕の筋肉が痛むということで、治療を開始した患者さんでした。この原因は肩こりにあると見ていましたが、肩甲間部もずいぶん凝っていました。本人に聞くと背中全体が詰って...
26/12/2022

< 逆流性食道炎 >

この患者さん(60代はじめ、男性)は当初、親指を引っ張ると腕の筋肉が痛むということで、治療を開始した患者さんでした。この原因は肩こりにあると見ていましたが、肩甲間部もずいぶん凝っていました。本人に聞くと背中全体が詰って、息が苦しくなるほどだということでした。

なぜここまで背中が張ったり、詰ったりするのかといえば、根本の原因は逆流性食道炎だとのことで、ずいぶん以前から病院に通って薬を飲んでいるそうですが、一向によくならず、胃から上がってくる胃酸で喉が焼けて、喘息のような咳まで出ることがあるそうです。これはもう鍼灸で治すしかないということで、本格的に治療を開始することになりました。

はじめの2,3回は、鍼と温灸だけで治療しましたが、効果は二日ほどしか続かなかったので、背中に直接灸をすることにしました。「胃の六つ灸」といって、昔からある定番の灸法です。2週間ほど後には、奥様にも来ていただいて灸のやり方をマスターしてもらいました。

その甲斐あってか、その後は小一時間ほど食後に胃がもたれるだけとなり、さらに2週間たつと胃からの逆流はほとんどなくなりました。

最近は様々な症状にたいして灸を使うようになりましたが、これまで服薬で治らなかった難治性の症状にたいしても効著を得ています。
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<矩(のり)を越えたところにある治療・・・アトピー性皮膚炎 > アトピー性皮膚炎を治療する場合、鍼灸ではへらのような形状の鍼を使いますが、この名前をざん鍼といいます。「ざん」は「讒」の言を金に替えた「鑱」という字です(インターネットの上では...
19/11/2022

<矩(のり)を越えたところにある治療・・・アトピー性皮膚炎 >

アトピー性皮膚炎を治療する場合、鍼灸ではへらのような形状の鍼を使いますが、この名前をざん鍼といいます。「ざん」は「讒」の言を金に替えた「鑱」という字です(インターネットの上では出てきません)。現在も40代の男性の治療をしているところですが、患者さんが夫人にどんな治療をするのかと訊かれて、へらのような鍼で、患部を撫でるのだと説明したところ、夫人に笑われたということでした。

奥方としては、そのようなへらで皮膚上で撫でたり擦ったりしたところで、おまじない以上の意味は感じられなかったのかもしれません。まあ一般常識的には、私もそんなものだろうと思います。しかし現実には、これで皮膚は白くなってゆくのです。以前、アトピー性皮膚炎を治療したときは二年半かかりましたが、完治しました。http://nikosdou.net/rinsho_rarecases/rarecase_6_skinatopyhtml.html

二年半という期間は長いと思われるでしょうが、皮膚科に通っても慢性の皮膚病が治るまでは2~3年かかると言われるようです。ですから、当たり前の時間なのだろうと思います。そんなに待てないと言われれば、それまでですが。

へら状の鍼で表皮下の毛細血管のうっ血を取り去って行く治療を考え出したのは、私の恩師でした。その裏には「霊枢」という書物にある一条があります。「病が皮膚にあって、一定の箇所に留まっていないものは、ざん鍼で病所を治療せよ。肌が白ければ、治療してはならない」という文が、「霊枢」の官鍼という編にあり、先生はここを拠り所としたのです。

更めて読んでみると、「一定の箇所に留まっていないもの」という条件は、アトピー性皮膚炎とは違うように思えますが、先生が強調しておられたのは「肌が白ければ、治療してはならない」という部分でした。先生の強調の仕方からは、私などは「肌が白くなければ、必ず治療しなくてはならない」くらいの気迫を感じて、私もざん鍼信者の一人になったわけです。

おかしな話だと思われるかもしれませんが、治療にはこれほどの信念が必要なこともあるのです。一定の矩(のり)を越えるほどの信念があって初めて可能になる治療法というものもあって、先に触れた二年半かかって完治させた患者さんにも、虚仮の一念とも言うべきものがありました。ただし、この信念が法律を越えることがあってはなりませんが。
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< 首が前方にせり出して息ができない >この患者さんは、以前から首が前方にせり出してしまって困るという訴えで、度々来院していた方です。当時はその時々に鍼をして、それ切りになっていましたが、いよいよ歩いていると、気管が圧迫されて苦しくなり、5...
31/08/2022

< 首が前方にせり出して息ができない >

この患者さんは、以前から首が前方にせり出してしまって困るという訴えで、度々来院していた方です。当時はその時々に鍼をして、それ切りになっていましたが、いよいよ歩いていると、気管が圧迫されて苦しくなり、5分と歩いていられない、ということになりました。

こういう場合は、胸郭出口症候群を疑うのが第一選択肢ですが、患者さんをよく診てみると上部胸椎には問題がなく、第5頚椎に問題があるようでした。お灸を使ったほうが治療の進行はずっと良いことを説明して、全身治療のうえ、頚椎症の治療を開始しました。

積極的な患者さんだったので、当初は週2回(最初の2週)、その後は週1回のペースで、11回の治療でした。この患者さんが特異だったのは、奥様も協力的だったことで、毎日患者さんにお灸をすえて下さいました。それも朝・晩2回もやってくれたということで、そんなに据えて熱くありませんかと訊くと、「気持ちがいいのです」というお答え。奥様も、以前ご両親にお灸をしてあげていたということでした。

その甲斐あって、3回目の治療の後には東京駅まで2時間の往復ができ、6回目の頃には、ジムのトレーニングも大丈夫になったほどでした。もう一つ特異的なことがあり、それはこの患者さんの血中酸素濃度が当初95%しかなかったのが、最終的に97%にまで上昇したことでした。灸には赤血球を増やす作用があることが以前から知られていますが、こんなところで役にたつとは、私も意外でした。
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< 3か月の施灸で完治した腰椎ヘルニア > ここでは度々、灸を使えば難治の腰痛も治ります、という話をしていますが、今回はその実例です。患者さんは50代半ばの男性。以前から腰痛がひどくなる度に当院へ鍼治療に来ておられましたが、さる夏に、ヘルニ...
17/08/2022

< 3か月の施灸で完治した腰椎ヘルニア > 

ここでは度々、灸を使えば難治の腰痛も治ります、という話をしていますが、今回はその実例です。患者さんは50代半ばの男性。以前から腰痛がひどくなる度に当院へ鍼治療に来ておられましたが、さる夏に、ヘルニア様の腰痛で1ヵ月寝たきりになってしまったということでした。

それもようやく治って歩けるようになったのですが、この頃はどうも回復速度が鈍ってきた。それに加えて、このような寝たきりには二度となりたくない、という願いから、灸治療に踏み切ることになったのでした。

治療は週に一度、全身調整を行なった後、腰に鍼をし第4、第5腰椎の椎間に灸をすえるという治療を12回行ないました。ほぼ3ヶ月ですが、きちんと通って下さり完治となりました。その後、1、2度腰の張りを訴えて来院されましたが、この半年ほど腰に関してはそれ以上の問題はないということです。

この方は、腰椎のほかに頚椎にも問題があって、時として指先の痺れを訴えて来院なさっているので、その際に腰についての近況も聞くことができるのです。次回は、頚椎症を灸で治した症例について書くことにします。
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< 腰を治療して膝の痛みが治った話 >膝の故障の場合、必ず腰もいっしょに診るのが鉄則だとは常々ここに書いている通りですが、今回もその例証です。患者さんは60代半ばの女性で、整形外科では膝の関節のなかに骨片がある「関節ねずみ」という症状だと言...
09/08/2022

< 腰を治療して膝の痛みが治った話 >

膝の故障の場合、必ず腰もいっしょに診るのが鉄則だとは常々ここに書いている通りですが、今回もその例証です。患者さんは60代半ばの女性で、整形外科では膝の関節のなかに骨片がある「関節ねずみ」という症状だと言われて来院なさいました。

医師からは、膝から下をブラブラさせてみれば、骨片が動いて痛くなくなるかもしれませんから、やってみて下さいと言われたそうですが、ブラブラも何も、少し動かすだけで激痛が走るので、知人に紹介されてニコス堂へいらっしゃいました。

たしかに整形外科の医師の言うとおりですが、それでは痛みが甚だしい事この上ありません。こういう時には、鍼灸では関節を広げるような鍼をします。いつくか方法がありますが、鍼をするのも初めてという方だったので、腰から鍼をすることにしました。

幸いなことに(?)、この患者さんは以前に腰椎を圧迫骨折していたので、その治療にもなります。3,4回腰に鍼をすると、膝の痛みはほぼ無くなりました。患者さんの希望で、この際に腰ももう少し治しておきたいということで、都合7回の治療をしました。

整形外科でヒアルロン酸の注射を何度もしているのに、一向に膝が治らない、という方が時々いらっしゃいます。そういう人は、腰から鍼をするとたいていの場合治ってしまいます。腰が悪くて坐骨神経が突っ張り、膝の裏で痛んでいる坐骨神経痛だからです。
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< 鍼灸師が受ける野口整体・・・プルニエ治療日記 その 4 >4回目の治療は、前回の1週間後、6月29日でした。私の悩みは、野口整体を受けると頭がボーッとしてしまい、それとともに身体もドロドロに溶けたようになってしまうことです。そのうちに慣...
04/07/2022

< 鍼灸師が受ける野口整体・・・プルニエ治療日記 その 4 >

4回目の治療は、前回の1週間後、6月29日でした。
私の悩みは、野口整体を受けると頭がボーッとしてしまい、それとともに身体もドロドロに溶けたようになってしまうことです。そのうちに慣れるのかと思っていましたが、どうもダメで3回目のあとも3日ほどはこんな調子でした。皆がそうなってしまうのかというと、大抵の人はスッキリとした笑顔で帰ってゆくそうで、どうも私は特殊例のようです。しかし、そのせいで無駄な食欲は全くなくなりました。これは感謝です。
そこで
Q11. なぜ私だけ、こんな風に頭はボーッとし、身体はドロドロ状態が3日も続くのでしょうか? 堀江先生と指田先生(白山治療院院長)の治療後もこんな感じだったと思います。
A11. おそらく、前回説明した弛緩反応が強く出ているのだと思います。
弛緩反応は、治療を始めた初期に出やすく、ボーッとしたり眠くなったりしますが、大抵の人には気持ちの良いものです。ただ、人によっては疲労感が強かったり、食欲が落ちたりすることがあります。反応が強く長く続くのは、それだけ体が悪かったとも言えます。

なるほど、私は気の廻りがよいぶん、弛緩反応も強く出るのかもしれません。
さて、そういう訳で、この日の治療は、少し軽くやってもらおうと思って、そうお願いしました。しかし、やはりボーッ&ドロドロ状態は変らないようです。おまけに終了後は、無性にオレンジジュースが飲みたくなりました。

Q12. 背骨の一つひとつに指で触れてゆくうちに、何か異変を感じたように指が止ることがありますが、実際におかしな感じがするのですか?
A12. 背骨(椎骨)には体の疲労や異常が表れるので、一つ一つ触ってその硬さや凸凹、向きなどを観察しています。
整体法では、骨格模型のようにまっすぐな背骨が良いとは考えておらず、椎骨に弾力や可動性があるかを重視しています。

Q13. 今日は前回と違って、右下肢と右殿部を集中的に治療されたたように思いました。加えて胸椎の4番あたりも、集中的に治療していたようです。何故でしょうか?
A13. 野口整体の見方としては、今の時期は汗を上手にかくこと、かいた汗を冷やさないことが、この時期を健康に過ごすコツです。汗をかいた後、急に冷やして汗を引っ込めることを“汗の内攻“といい、体に様々な悪影響を及ぼします。汗が内攻すると胸椎5番が硬くなり、進行するとその上の4番の動きにも影響が出るので、その部分に愉気をしました。

汗の問題だけでなく、私は鍼治療で右手・右半身を集中的に使います。身体も無意識に右に傾いたり、右半分が過労状態になっているのでしょう。

Q14. 胸椎の4番に左手の指を置き、同時に右手のひらで腰や殿部に触れると、両手の間に気が流れるのでしょうか?
A14. そうですね。胸椎部と腰臀部の関連しているところ(人によって、その時によって違います)に手を当てて、患者さんの体がどうなろうとしているかを見ています。腰を治療する際に、腰だけを診るわけではないのは、鍼灸と同じです。

Q15. 最後に、オレンジジュースが飲みたくなるのは、何か理由があるのでしょうか
A15. 面白いですね。なぜオレンジジュースなのかは私もわかりませんが、弛緩反応の強さから考えても、これまで鈍っていた部分が治療によって動き出したことで、体から新しい要求が生まれたのではと思います。妊娠すると急にこれまでと違うものが食べたくなったりするように、体が変わると嗜好も変わります。
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< 鍼灸師が受ける野口整体・・・プルニエ治療日記 その3 >3回目の治療は、1週間後の予定でしたが、私用があったため2週間後の6月21日となりました。この間にひどい腰痛はなくなり、食欲も抑えられたままでした。睡眠に関しては改善はないのですが...
25/06/2022

< 鍼灸師が受ける野口整体・・・プルニエ治療日記 その3 >

3回目の治療は、1週間後の予定でしたが、私用があったため2週間後の6月21日となりました。この間にひどい腰痛はなくなり、食欲も抑えられたままでした。睡眠に関しては改善はないのですが、これは年齢的なものかもしれません。こうなってくると、あの腰痛は、全身を整えた結果起こった痛みだったのかもしれません。
また、3回目の治療では、私は途中で眠ってしまいました。これまでは眠りませんでしたが、ある時点で寝落ちしてしまっていました。

Q9.今回の治療はずいぶん丁寧にやってもらった感じがしました。丁寧すぎるくらいに感じたのですが、その結果、治療後24時間ほどのあいだボーッとしてしまい、食欲もなく、堀江先生(整体法の創始者である野口晴哉先生の直弟子)の治療を受けた後のように、酔ったようになりました。どうしてこんな状態になるのか、先生に聞いてみたいと思います。
A9. 今回が特に丁寧だったということはありません(笑)。
治療回数を重ねると、気に対する体の感受性が高まるので、そう感じられたのではないでしょうか。
整体操法を受けて体が整う過程で起こる変動を“反応“といい、大きく分けて弛緩(だるくなったり眠くなったりする)、過敏(古い故障などによる痛みが一時的に再燃したりする)、排泄(体内の老廃物排泄が促進され、大汗や濃い尿が出たりする)の3つがあります。
反応は、これまでの体から新しい体へ変わるための調和を取ろうとして起こるものです。女性が妊娠した時にぼーっとしたり、食の好みが変わったりするのと似ているかもしれません。

Q10. 整体後にあったひどい腰痛は、この頃はなくなりました。確かに全身が整えられる過程で出てきた痛みだったのかもしれません。率直にお聞きしたいと思っている疑問ですが、鍼灸治療の場合、治って行く過程ででる痛みというものは、まずありません。そんなことを言って患者をごまかす鍼師がいますが、たいていは患部に対する刺激過剰か、気を遠部に引くことに失敗した結果で、私の二人の師匠からもこんな説明を聞いた記憶はありません。鍼治療との、この違いを説明していただけるといいのですが。
A10. 整体では、痛みや病気などの症状を取り除こうとするのではなく、その元にある体の不自然な状態(多くは生活の中に無理があったり、心身の使い方に偏りがあることに起因する)を改善することを目指しています。体が自然な働きを取り戻すと、症状=アラームは自ずと必要なくなる、という考え方です。全体から部分へのアプローチ、と言えば良いでしょうか。
その、体が自然な状態へと変化する過程で、これまで治りきらずに固まっていた古い異常が痛み出したりすることがあります。一見症状が悪化したように感じるかもしれませんが、感覚の鈍りが解消する過程で、一時的に過敏な状態を経ていると考えています。

患者から・・・先生の言うとおり、治療後のボーッとした感じは、中3日をはさんで4日目に解消し、この日は朝から頭脳がずいぶん冴えて、某氏の書いた古医書の論考を朝から読む気概が起こりました。で、そこに間違った解釈があることにまで気づきました。まあ耳鳴りは続いているし、脳の底がなんとなく淀んでいる、年齢なりの状態は変わらないわけですが。
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< 鍼灸師が受ける野口整体・・・プルニエ治療日記 その2 >2回目の治療は約1週間後、6/7,11:00。この1週間はずっと腰痛がつづいていて、辛かった。腰椎の問題ではなく、右腰の中ほどにある筋肉の固まりが、断続的に痛んでいました。食欲が抑...
16/06/2022

< 鍼灸師が受ける野口整体・・・プルニエ治療日記 その2 >

2回目の治療は約1週間後、6/7,11:00。この1週間はずっと腰痛がつづいていて、辛かった。腰椎の問題ではなく、右腰の中ほどにある筋肉の固まりが、断続的に痛んでいました。
食欲が抑えられたので、体重は1kg減りました。
睡眠は変わらず5時間ほど。これは年齢的なものかもしれません。

そこで以下のことを、プルニエの先生に質問することにしました。

Q6. 前回は第2腰椎の動きが悪いということでしたが、今回はどうでしたか?

A6. 腰椎に動きが出て来たことで、Q8に書かれている反応が現れたのだと思います。

Q7. 内踝になんども触れていましたが、これはどんな意図があったのですか? また、背骨もそうですが、単に触れるだけで、強く押すようなことがありませんが、それで患者の身体は変わるのですか?

A7. 内くるぶしに触れたのは、足の外側と内側のバランスを調整するためです。
物理的に強い力で押さなくても、気を集注することで体は変わります。虫メガネで太陽の光を集めるようなイメージです。

Q8. この1週間はずっと腰の筋肉痛がつづいています。筋肉の拘結があって、それが痛んでいます。私としては、股関節の異常でできた拘結だと思っていましたが、どうでしょうか? 鍼灸や整形外科では、この拘結にアプローチして痛みを取ることが目標となりますが、野口整体は違うのでしょうか?

A8. 治療で体が変化し始めると、古傷が痛んだり、これまで痛くなかったところが痛んだりすることがあります。全ての方に起こる訳ではありませんが、体が変化する過程でそうした反応を経ることが必要な方もいらっしゃいます。
痛みがでると悪くなったように思われるかもしれませんが、反応は治ろうとする体の力の表れです。反応が出ている間は、なるべく体を休めて、冷やさないように気をつけて下さい。

< 鍼灸師が受ける野口整体・・・プルニエ治療日誌 その1>家人が「野口整体プルニエ治療室」を開いて半年あまり、野口整体とはどんなものか、私自身が患者になってお知らせしたいと思います。また、これを続けて治療することによって、どんな風に健康状態...
07/06/2022

< 鍼灸師が受ける野口整体・・・プルニエ治療日誌 その1>

家人が「野口整体プルニエ治療室」を開いて半年あまり、野口整体とはどんなものか、私自身が患者になってお知らせしたいと思います。また、これを続けて治療することによって、どんな風に健康状態が変わってゆくのかを確かめるために、週に一回の治療を受けてみようと思います。

しかしながら問題は、治療者が私の家内だという点です。どんな治療をしてもらっても評価の点は甘くなるのではないか、また治療者としては、たとえば患者が眠ってしまったら、どうしても手抜きになるのではないか。そういう家族間にありがちなフィルターを取り除くために、私は正規治療料金を払って治療を受けることにしました。そうすれば患者としては料金分の成果を求めますし、治療者としては次回につなぐための努力をすることになります。

そういう次第で訪れた第一回の治療は6月1日でした。

〈 第 1 回 〉
2022年6月1日11:00に「野口整体院 プルニエ治療室」にゆくと、まずは問診表を書くように手渡されます。身体のどんな不調を治したいかという問いがあるので、最近気になっている「睡眠障碍」(日中眠くなるのですが、夜間によく眠れていないのではないか?)と、長年の懸案である「腰痛」を書きました。

治療室に入り、うつ伏せになったのが11:10。終了したのは11:50でしたから、40分ほどの治療だったでしょうか。私は家でプルニエの先生である家内に、時々マッサージもしてもらうのですが、その時はかならずいい気持になって眠ってしまう。しかしこの日は、ほとんどそれがありませんでした。一時スーッといい気持になって、眠ったような時間もありましたが、1~2分のことでした。

Q1. 今日はどんな治療をして下さったのでしょうか? 治療は、ずいぶん時間をかけた丁寧なものだったような気がします。

初回は、全身を詳しく観察するので、少し時間がかかります。
骨や筋肉の強張りが取れて弾力が出て、呼吸が深くなるように、
手で押さえたり、軽く引っ張ったりして気を通す治療を行いました。

Q2. 私の身体はどんな所が悪いようでしたか?

最も気になったのは、腰椎2番の動きが悪いことです。
ただ、人はつい悪いところに目がいくものですが、個々の異常に一つ一つ対処するというよりも、全体のバランスを整えて、体に勢いが出ること、気が流れることを重視しています。

Q3. 最初のうつ伏せの姿勢で頸が痛かったのですが、よくあることですか?

首から胸の上の方にかけての背骨の動きの悪い方は、うつ伏せの姿勢がつらいことがあります。治療を継続するとだんだん気にならなくなるはずです。
なお、事情があってうつ伏せになれない方には、横向きでも治療できます。

Q4. 帰宅後に、身体の変化がありますか?

変化を感じるかどうかは、かなり個人差があります。
眠くなったり、少しボーッとする方は多いですが、
水をいつもより多めに飲んで、しばらく休んでいただくと良いです。

Q5. として、治療が終わって、この3,4日は食欲がずいぶん落ちたのです。無駄に食べていたのに歯止めがかかって、よい傾向なので、これについてはもう少し様子を見てから、先生にお聞きしようと思います。

住所

東2-5/14
Kunitachi, Tokyo
186-0002

電話番号

042-575-1054

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