かわせカイロプラクティック

かわせカイロプラクティック フィシオエナジェティック®のディプロマ認定者によるホリスティックなセラピー。

当院は当院は最先端の自然療法取り入れた高度な整体をやっています。通常の整体やカイロプラクティックとは大きく異なり、筋肉・骨格・筋膜・内臓・脳・精神心理の問題・毒素・アレルギー・ホルモン分泌異常、栄養素不足・経絡・気・チャクラ・オーラなど幅広く検査・施術しています。

このように他院とは違う非常に特殊な検査・施術をしていますので、料金と施術の概要のページ https://kawasechiro.sakura.ne.jp/price.html をよくお読みになりご理解いただけた方しか予約を受け付けていません。

さらに、私の施術の仕方を症状別に解説したページhttps://kawasechiro.sakura.ne.jp/topic.html もありますので、できればこちらもお読みになった上で当院に予約を入れるかどうかを決定していただければと思います。

■皮膚ガス検査でトルエンが多かったら、私はPATMなのか?私のところには、PATMで悩んでいる方が多く来られます。そうした方の中には、皮膚ガス検査を受けて「トルエンが多かった」という結果を手に、「やっぱり気のせいではなかった」「自分の体から...
31/01/2026

■皮膚ガス検査でトルエンが多かったら、私はPATMなのか?

私のところには、PATMで悩んでいる方が多く来られます。そうした方の中には、皮膚ガス検査を受けて「トルエンが多かった」という結果を手に、「やっぱり気のせいではなかった」「自分の体から、周囲の人を反応させる何かが出ているのだ」と、強く確信するようになったと話される方もいます。そう感じてしまうのは、決して不自然なことではありません。

長いあいだ、「自分のせいで人に迷惑をかけているのではないか」という不安を抱え続けてきた人にとって、数値として示された検査結果は、その不安を裏づける“答え”のように見えてしまいます。

しかし、「皮膚ガス検査でトルエンが検出されたこと」と、「自分が周囲の人に咳や不快感、いわゆるアレルギー反応を起こさせている存在であること」の間には、大きな論理の飛躍があります。その検査結果だけで、「自分が周囲に害を与えている人間だ」と結論づけることはできません。

まず知っておいてほしいのは、皮膚ガスとしてトルエンが検出されること自体は、特別なことではないという点です。トルエンは、建材、塗料、自動車の排気ガス、日用品など、現代の生活環境に広く存在しており、誰もが日常的に体内へ取り込んでいます。そして体内に入った化学物質の一部が、汗や皮膚ガスとして排出されるのは、人間の正常な代謝・排泄のプロセスの一部です。

問題になるのは、「検出されたかどうか」ではなく、「その量が、周囲の人に実際に反応を起こすほどのレベルなのかどうか」です。皮膚ガスとして放出される揮発性物質は、一般に極めて微量です。仮に、他の人より相対的に多く検出されたとしても、その絶対量が、日常生活の中で誰もが吸い込んでいる空気中の化学物質と比べて、問題となるレベルかどうかは、冷静に見直す必要があります。

ただ、この「冷静に見る」ということが、不安の強い状態ではとても難しくなります。「自分から人にアレルギー反応を起こさせる何かの化学物質が出ている」という前提が一度心の中にできあがると、それを裏づける情報だけが強く目に入り、逆に安心につながる可能性のある情報は、無意識のうちに心に入りにくくなります。心理学では、こうした心の働きを「確証バイアス」と呼びます。

トルエンが検出されたという事実は強く記憶に残る一方で、「その量はごく微量である」「別の説明も成り立つ」という情報は、どうしても軽く扱われてしまいます。これは不安を抱えた状態にある人間なら、誰にでも起こり得る、ごく自然な心の反応です。

現時点での科学的知見を踏まえると、皮膚ガス中のトルエンがやや多かったとしても、それだけで周囲の人に咳や不快感といった反応を引き起こすほどの濃度に達する可能性は低いと考えられています。皮膚ガス研究の多くは、サンプル数も少なく、探索的な段階にあります。仮に「PATMを自覚する人のほうがトルエンが高い傾向があった」という報告があったとしても、それが原因なのか結果なのか、その順序ははっきりしていません。

つまり、「周囲の人が反応したからトルエンが増えた」のか、「強い緊張やストレス状態にある人の体で、代謝や排出のしかたが変化した結果として、トルエンが検出されやすくなった」のかは、現段階では区別できないのです。それにもかかわらず、不安が強いと、人はどうしても「一番怖い説明」を、もっともらしい答えとして選び取ってしまいます。

トルエンは体内で主に肝臓によって処理され、最終的には尿中に排泄されます。

トルエン
↓(主にCYP2E1など)
ベンジルアルコール

ベンズアルデヒド
↓(ALDH)
安息香酸

馬尿酸として尿中に排泄

この一連の代謝は、常に一定に保たれているわけではありません。慢性的なストレス、睡眠不足、脱水、ビタミンB群不足(特にナイアシン)、マグネシウム不足、グルタチオンの枯渇などが重なると、処理のバランスは崩れやすくなります。

さらに、ストレス状態が続き、交感神経が優位になると、汗腺や皮脂腺の活動が高まり、体は揮発性物質を「早く外に出す」方向に傾くことがあります。そのため、体内のトルエン量が一般的な範囲にあったとしても、皮膚ガス検査では目立って検出される、という状況も十分に考えられます。

こうして全体を見ていくと、皮膚ガス検査でトルエンが多かったという結果は、「自分が周囲に害を与えている証拠」ではなく、「体が強い緊張や負荷の状態に置かれているサイン」として読み取る方が、現実に即しています。

だからこそ私は、皮膚ガスの数値そのものを追いかけ続けるよりも、ストレスや自律神経の緊張をどう緩めていくかに目を向けることが、もっとも重要だと考えています。不安が強い状態では、思考も体も同じ方向に偏っていきます。その偏りを少しずつほどいていくことが、結果として、この苦しさから抜け出すための現実的な道筋になるのです。

■ストレス臭が気になる人へストレス臭の原因物質は、2018年に資生堂がアリルメルカプタンとジメチルトリスルフィド(DMTS)という硫黄化合物が関与していることを発表しています。ただし、アリルメルカプタンのほうは、ニンニクやネギ、玉ねぎなどに...
25/01/2026

■ストレス臭が気になる人へ

ストレス臭の原因物質は、2018年に資生堂がアリルメルカプタンとジメチルトリスルフィド(DMTS)という硫黄化合物が関与していることを発表しています。

ただし、アリルメルカプタンのほうは、ニンニクやネギ、玉ねぎなどに含まれる硫黄化合物が体内で代謝されることで生じる物質で、健康な人でも食後に皮膚ガスや呼気として検出されることがあります。これはストレスがなくてもニンニクやネギ、玉ねぎなどを食べれば放出される体臭成分なので、必ずしもストレスに特異的な臭気とは言えないでしょう。

一方で、ジメチルトリスルフィド(DMTS)は、食事要因だけでは説明できない臭気物質です。ジメチルトリスルフィド(DMTS)はストレスと連動して増加しやすく、ごく微量でも硫黄臭や腐敗臭として強く知覚されやすい性質を持っています。そのため、周囲の人に咳や鼻の不快感などの感覚反応を引き起こしやすい物質であると考えられています。

ジメチルトリスルフィド(DMTS)は、アミノ酸のメチオニンを起点として、①メチオニン → ②メチルメルカプタン(CH₃SH) → ③ジメチルジスルフィド(DMDS) → ④ジメチルトリスルフィド(DMTS)という硫黄代謝の流れの中で段階的に生成されます。そして、重要なのは、資生堂が発表したジメチルトリスルフィド(DMTS)だけではなく、メチルメルカプタンやジメチルジスルフィドも、ストレス臭の原因になる物質です。

これらの臭気物質がストレス下で増加しやすくなる背景には、腸内環境の悪化と肝臓での解毒・代謝能力の低下があります。

ストレスがかかると自律神経のバランスが変化し、消化管の血流や蠕動運動が乱れます。この反応には性差があり、一般に男性はストレス下で腸の動きが過剰になり下痢傾向に、女性は腸の動きが抑制され便秘傾向になりやすいことが知られています。これは、ストレスホルモンへの感受性や、自律神経および性ホルモンによる腸管調節機構の違いによるものです。特に重要なのは、ストレスによって便秘傾向になるケースです。腸管運動が低下すると腸内内容物の滞留時間が延び、メチルメルカプタンを産生する腸内細菌が優位になりやすくなります。その結果、メチオニンが腸内細菌に利用され、硫黄化合物が過剰に産生されやすい環境が形成されます。さらにストレスは腸管バリア機能にも影響します。コルチゾールの持続的分泌や炎症性サイトカインの増加により腸粘膜のタイトジャンクションが緩み、腸管透過性が亢進しやすくなります。この状態では、腸内で産生されたメチルメルカプタンやその前駆物質が、通常より多く門脈を通って肝臓へ流入することになります。

それから、メチルメルカプタンは本来、肝臓で速やかに無臭化・低臭気化されますが、ストレス下ではこの処理が追いつきにくくなります。硫黄化合物の代謝には、フラビン含有モノオキシゲナーゼ、略してFMO(特にFMO3)という酵素やシトクロムP450といった酵素が関与しています。しかし、ストレス状態ではこれらの酵素活性が低下しやすくなります。その結果、メチルメルカプタンは部分的な酸化を受けてジメチルジスルフィド(DMDS)、さらにジメチルトリスルフィド(DMTS)へと代謝されやすい環境が形成されます。

ストレス臭が問題になりやすいのは、慢性的なストレスによって腸内環境が悪化し、メチルメルカプタン(CH₃SH)、ジメチルジスルフィド(DMDS)、ジメチルトリスルフィド(DMTS)といったストレス臭の原因物質が体内に蓄積し、そこに対人緊張や不安などの急性ストレスが加わることで、蓄積した臭気物質が皮膚ガスや汗として一気に放出するモードへ切り替わるというメカニズムがあります。つまり、急性ストレスはストレス臭の原因物質を生成するというよりも、すでに生成し蓄積されていたストレス臭の原因物質を体外へ一気に排出するスイッチとして働いていると考える方が適切です。この構造は、「普段は問題ないのに、人前に出ると急に臭いが出る」「緊張した場面だけ臭う」といった体験として現れます。

ですから、改善に向けてまず重要になるのは、ストレスそのものへの取り組みです。ストレスになるような事を減らしたり、運動や十分な睡眠を心がけたり、自然の中でリラックスしたり、心理療法を受けたりする事が大切です。特に私がおすすめする心理療法は、身体感覚にアプローチするタイプの心理療法で、自律神経の過剰な緊張を和らげ、放出モードへの切り替えを起こしにくくする点で、とくに有効です。

次に重要なのが、腸内環境の改善です。ストレスそのものの取り組みでも腸内環境は改善するのですが、食事やサプリメントも重要です。食物繊維や水分摂取、プロバイオティクス、胆汁の分泌をうながすコリンやTUDCA、食事の時に消化酵素や、胃酸のかわりとなるベタインHCLやお酢を摂取するなどして腸管運動を回復させることは、ストレス臭の「土台」を整える上で欠かせません。

また、ストレス臭を引き起こす物質がメチオニン由来であることから、「メチオニンを減らした方がよいのではないか」「タンパク質を控えるべきではないか」と考えてしまう人もいます。しかし、メチオニンは体内で合成できない必須アミノ酸であり、メチル化反応、解毒、抗酸化、神経系の安定など、むしろストレス耐性そのものを支える重要な役割を担っています。その人にあった適切なタンパク質摂取量というのは人によって違うので一概にこれくらいが良いとは言えないのですが、ストレス臭が気になるからといって、タンパク質が豊富な食品を控える事は全くおすすめできません。

さらに、肝臓での解毒・代謝機能を栄養面から支えることも重要です。フラビン含有モノオキシゲナーゼやシトクロームP450をサポートしたり、肝機能を総合的にアップさせる栄養素は、NACやグルタチオン、ビタミンB2、ビタミンC・ビタミンE、BCAAなどのアミノ酸、ミルクシスルなどが知られています。ただし、重要なのは「何を摂るか」よりも、「その人に本当に必要なものを適切に選択すること」です。体質や状態に合った栄養サポートを行うことで、肝臓の処理能力は回復しやすくなり、ストレス臭も起こりにくく、持続しにくい状態へと変わっていきます。

アセトアルデヒドの臭いが気になる人へ〜ALDHの働きをサポートする方法〜アセトアルデヒドの臭いは、ツンとした刺激臭、シンナーや溶剤のようなにおいとして感じられることが多く、青臭い、酸っぱい、金属っぽいと表現されることもあります。この物質の影...
21/01/2026

アセトアルデヒドの臭いが気になる人へ
〜ALDHの働きをサポートする方法〜

アセトアルデヒドの臭いは、ツンとした刺激臭、シンナーや溶剤のようなにおいとして感じられることが多く、青臭い、酸っぱい、金属っぽいと表現されることもあります。この物質の影響は、においだけにとどまりません。理由のはっきりしない不安感、頭がぼんやりするブレインフォグ、音や光への刺激過敏、寝つきの悪さや途中覚醒など、精神や神経系の不調として現れることもあります。

アセトアルデヒドというと、「それはアルコールを飲む人の話でしょう?」と思われる方も多いかもしれません。確かに、アルコールを飲むと体内でアルコールがアセトアルデヒドに変わり、さらに酢酸へと分解されます。このアルコール代謝の流れはよく知られています。ただし、これは数あるアセトアルデヒド発生ルートの、ほんの一部にすぎません。

飲酒以外の発生ルートで重要なのが、喫煙や腸内での発酵です。タバコの煙には、アセトアルデヒドそのものが含まれており、喫煙によって体内に直接取り込まれます。さらに喫煙は、ALDHやグルタチオンといった解毒システムを消耗させ、体内で新たに生じるアセトアルデヒドを処理する力そのものを低下させます。そのため、喫煙習慣がある人では、アセトアルデヒドが体の中にたまりやすい状態が続きやすくなります。

また、腸内環境の乱れも見逃せません。腸内細菌や真菌、特にカンジダのような菌が糖を発酵させると、体内で微量のアルコールが作られます。そして、そのアルコールが分解される過程で、アセトアルデヒドが発生します。お酒を飲んでいなくてもアセトアルデヒドが増える理由のひとつが、ここにあります。

しかし、ここまで挙げた要因だけで、体の中で作られて、処理しきれずに残るアルデヒドの大部分が説明できるわけではありません。実際には、人の体の中では、もっと日常的で避けがたい形で、アセトアルデヒドを含むアルデヒド類が常に生じています。

たとえば、アミノ酸が代謝される過程でもアルデヒドは発生します。スレオニンのようなアミノ酸は、体内で分解される際にアセトアルデヒドを生じる経路を持っており、通常はすぐに処理されるものの、解毒能力が追いつかない状態では負担として蓄積しやすくなります。

さらに、ドーパミンやノルアドレナリンといった神経伝達物質が使われ、分解される過程でも、アセトアルデヒドそのもの、あるいはそれと非常によく似た構造と毒性をもつ生体アルデヒドが必ず発生します。これらは生命活動に伴って避けられないものであり、日常的に処理され続けている物質です。

さらに重要なのが、酸化ストレスです。体内で活性酸素が増え、脂質が酸化されると、アセトアルデヒドをはじめとする反応性の高いアルデヒド類が多く生じます。慢性炎症、ストレス過多、睡眠不足、ミトコンドリア機能の低下などが重なると、「新しく作られる量」そのものが増え、体の処理能力を超えやすくなります。

つまり、アセトアルデヒドの問題は、「お酒を飲むかどうか」や「喫煙しているかどうか」だけで決まるものではありません。飲酒・喫煙・腸内発酵は分かりやすい入口ではありますが、他にもアミノ酸代謝や神経伝達物質の代謝、酸化ストレスといった、日常的な生理現象そのものも、実はかなり大きな割合を占めているのです。

こうして体の中で作られたアセトアルデヒドは非常に毒性が強いため、通常は速やかに分解されます。その中心となるのが、ALDH(アルデヒド脱水素酵素)と呼ばれる解毒酵素です。ALDHには19種類が存在しますが、その中でも特に重要なのがALDH2です。この酵素は、アセトアルデヒドを無害な「酢酸」へと変換する、体にとって非常に重要な役割を担っています。

日本人の約4割は、遺伝的にALDH2の働きが弱い、あるいはほとんど働かないタイプだと言われています。このタイプの方は、お酒を飲まなくても、体の中で作られたわずかなアセトアルデヒドが分解されにくく、処理しきれずに残りやすい傾向があります。

さらに重要なのは、ALDHの働きは遺伝だけで決まるものではない、という点です。慢性的なストレス、睡眠不足、疲労の蓄積、栄養状態の低下によって、ALDHの活性は大きく左右されます。ストレスが続くと肝臓の解毒システムは常にフル稼働となり、酵素そのものが消耗しやすくなります。そこに睡眠不足や慢性疲労が重なると、分解反応に必要なエネルギー供給も滞りやすくなります。

ここで大切なのは、「ALDHを活性化させること」だけでは不十分だという点です。同時に、体の中でアルデヒドが増えすぎない生活環境を整えることが必要になります。具体的には、飲酒や喫煙の習慣を見直すこと、腸内環境を整えて不要な発酵を抑えること、そして活性酸素を増やしすぎない生活を心がけることです。これらはすべて、体の中で作られてしまうアルデヒドを減らすための重要な土台になります。

ALDHの働きを栄養面から支えるうえで、ナイアシンは非常に重要な栄養素です。ナイアシンを材料として体内で合成されるNAD⁺という補酵素は、ALDHによる分解反応に不可欠だからです。睡眠不足やミトコンドリア機能の低下、慢性的な疲労があると、このNAD⁺が不足しやすくなり、結果としてアセトアルデヒドの分解能力が低下します。

そのほか、亜鉛やマグネシウムも、ALDHの活性を支えるうえで欠かせないミネラルです。また、NAC(Nアセチルシステイン)は、グルタチオンの合成を通じてアセトアルデヒドを直接無毒化すると同時に、酸化ストレスを抑え、NAD⁺の過剰な消耗を防ぐことで、ALDH2の働きを間接的に支えます。

そして、意外と見落とされがちなのが脱水です。脱水状態では、ALDH、特にALDH2によるアセトアルデヒド分解が、複数の段階で妨げられてしまいます。だからこそ、栄養と同じくらい、十分な水分摂取が重要になるのです。

■運動をすると免疫力があがるしくみ「免疫力」は医学用語ではありませんが、体に入ってきたウイルスや細菌、がんなどの異常な細胞、そして役目を終えて炎症の原因になりやすくなった細胞を見つけて処理する総合的な力を指す言葉です。その免疫力アップのため...
18/12/2025

■運動をすると免疫力があがるしくみ

「免疫力」は医学用語ではありませんが、体に入ってきたウイルスや細菌、がんなどの異常な細胞、そして役目を終えて炎症の原因になりやすくなった細胞を見つけて処理する総合的な力を指す言葉です。

その免疫力アップのために運動が良いというのはよく知られていますが、なぜ運動をすると免疫力が上がるのでしょうか? そのカギを握っているのが、運動をした時に筋肉から分泌されるマイオカインという生理活性物質です。運動不足の人や痩せて筋肉不足だと、このマイオカインの分泌量も減り免疫細胞の働きが鈍くなったり、調整がうまくいかなくなります。

私のところに「免疫力を上げたい」と希望される方や、免疫が関係するさまざまな不調・疾患をお持ちの方が来院されますが、そのような方々をARテストで確認してみると、マイオカインの不足や必要性が示されるケースがとても多く見られます。そのため、そうした方々には運動を日常に取り入れることを勧めたり、痩せて筋肉量が少ない方には体重増加、つまり筋肉を増やす方向での生活改善をアドバイスしています。

ここからは、マイオカインが直接免疫力を高めるしくみを、4つの視点から見ていきましょう。

まず1つ目は、免疫細胞の「司令塔」を活性化する働きです。免疫には、司令役となって全体のバランスを取る細胞(ヘルパーT細胞など)が存在します。運動をした時にでるマイオカイン、特にIL-6やIL-7は、これらの司令塔を活性化して、過剰でも不足でもない、ちょうどよい免疫反応を引き出します。これにより、風邪をひきにくくなったり、回復が早くなったりします。

2つ目は、免疫細胞の「パトロール」を効率化する働きです。免疫細胞は体の中を巡回し、ウイルスや異常な細胞がないかを常にチェックしています。運動によって分泌されるマイオカインである、IL-6、イリシン(Irisin)、VEGFなどは血管を広げたり血流を改善し、免疫細胞がスムーズに全身を移動できる環境を作ります。その結果、異常を早く見つけて対処できる、いわば「見回り効率の良い免疫」になります。

3つ目は、「胸腺」の萎縮を防ぐ働きです。胸腺はT細胞という重要な免疫細胞を育てる場所ですが、加齢とともに萎縮しやすい臓器です。近年の研究では、運動習慣がある人ほど胸腺の機能低下がゆるやかであることが示されています。IL-7やIL-15などのマイオカインは、胸腺の環境を保ち、免疫細胞がきちんと「教育」される状態を支えることで、年齢を重ねても免疫力を保ちやすくします。

4つ目は、マイオカインがオートファジーを活発にし免疫細胞の老化を防ぐ働きです。オートファジーとは、細胞の中の古くなった部品を掃除し、新しい状態を保つ仕組みです。運動によって分泌されるマイオカインであるIL-6、BDNF、イリシンなどは、このオートファジーを促進し、免疫細胞の老化を防いでくれます。また、細胞の中に入り込んだ病原体などをオートファジーが取り除くというしくみがあり、オートファジー自体が免疫細胞のような働きももっています。

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ホリスティックにアプローチする最先端の自然療法
東京都町田市
かわせカイロプラクティック
河瀬 哲也

■逆流性食道炎を「胃酸を抑える薬だけ」で済ませてはいけない理由私たちが「逆流性食道炎」と聞くと、つい“胃酸が多すぎるから”と思ってしまいます。けれど本当は、胃酸そのものが問題なのではありません。もっと大きな原因は、横隔膜にある小さな穴、食道...
10/12/2025

■逆流性食道炎を「胃酸を抑える薬だけ」で済ませてはいけない理由

私たちが「逆流性食道炎」と聞くと、つい“胃酸が多すぎるから”と思ってしまいます。けれど本当は、胃酸そのものが問題なのではありません。もっと大きな原因は、横隔膜にある小さな穴、食道が通る裂孔が、年齢とともにゆるんでしまうこと。支えが弱くなると、胃が少し上にずれ込み、逆流が起きやすい状態になるのです。

病院では、まず胃酸を抑える薬が処方されます。たしかに、胸やけのつらさはすぐに和らぎます。でもその一方で、忘れてはいけないことがあります。胃酸を抑えることで、私たちの体は“消化する力”を失っていくのです。

食べ物がうまく消化されないと、腸の中で発酵が進み、ガスがたまります。お腹はパンパンにふくらみ、腹圧が上がり、胃が押し上げられる。すると本来なら逆流を防ぐはずの仕組みがうまく働かず、逆流はさらに起こりやすくなってしまいます。胸やけの症状は薬で静かになりますが、その裏側で、逆流の“根本原因”はむしろ強くなっていくことがあるのです。

そしてもうひとつ。胃酸は私たちが栄養を吸収するうえで欠かせない存在です。タンパク質の分解、ミネラルの吸収、細菌から体を守る働き……。これらすべてに胃酸が関わっています。胃酸が減り続ければ、消化と吸収の力も落ち栄養不良がおきたり、SIBO(小腸内細菌異常増殖症)になったりします。

だからこそ大切なのは、薬を“使うか使わないか”の二択ではありません。薬で症状を抑えながら、同時に 「逆流しにくい体へ戻す」 という本質的な部分にも取り組むこと。そして、ゆくゆくは 薬に頼らなくても大丈夫な自分の体を取り戻す ことなのです。

そのための方法はいくつかあります。たとえば、横隔膜の動きを整えるエクササイズ。横隔膜が柔軟に使えるようになると、胃の位置が安定し、逆流は起こりにくくなります。また、肥満で内臓脂肪の多い人は体重を適正にするだけで腹圧が下がり、胃への負担が大きく減少します。ストレスが強い人の場合は、CRHというホルモンが胃の動きを止めてしまうため、心理的なケアやリラクゼーションが症状改善につながることもあります。

こうした取り組みは、たしかに面倒に感じるかもしれません。運動が苦手な人もいるでしょうし、心理療法に踏み出すのをためらう人もいるかもしれません。けれど、本当に逆流性食道炎を“根っこ”から治したいと思うなら、薬だけに頼らず、少しずつ体そのものを整えていくことが欠かせません。

逆流性食道炎は、体のつくりと習慣を見直すだけで、薬に依存しない方向へと確実に変わっていける。その第一歩は、症状を抑えるための薬を使いながら、“根本を整える努力を始めること”なのです。

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ホリスティックにアプローチする最先端の自然療法
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河瀬 哲也

07/12/2025

■逆流性食道炎には横隔膜エクササイズをおすすめします

逆流性食道炎の原因はいくつかありますが、もっとも多いのは横隔膜にある「食道が通る穴(食道裂孔)」が加齢によってゆるんでくることです。この穴は本来、胃が上に飛び出さないよう支える役割を持っています。しかし、年齢を重ねると周囲の筋肉や靭帯が弱くなり、穴がわずかに広がりやすくなります。その結果、胃の一部が上へずれ込みやすくなり、胃酸が逆流しやすい状態になります。これが「食道裂孔ヘルニア」と呼ばれるもので、40歳以降に増える胸やけの多くはこの仕組みによって説明できます。

では、この加齢による“穴のゆるみ”を元どおりにできるかというと、残念ながら自然に完全に戻すことは困難です。靭帯や筋肉が年齢とともに弱くなるのは、皮膚がたるんだり関節がゆるくなるのと同じで、若い頃の状態をそのまま取り戻すのが難しいためです。

とはいえ、「治らない」という意味ではありません。重要なのは、穴がゆるんだ状態が残っていても、逆流や胸やけといった症状は十分に改善できるという点です。

そこで役に立つのが 横隔膜エクササイズ です。

横隔膜の動きを取り戻し、柔らかく大きく動けるようになることで、

胃の入り口(下部食道括約筋)がしまりやすくなる
胃が本来の位置におさまり、上へ押し上げられにくくなる
胸やお腹の圧力バランスが整い、逆流そのものが起きにくくなる
自律神経が安定し、ストレスで起こる逆流が減る

といった良い変化が自然に起こります。

薬で胃酸を抑えるだけでは、横隔膜そのものの働きまでは改善できません。一方、横隔膜エクササイズは 体が本来持っている「逆流しにくい仕組み」そのものを強くする方法 です。続けるほど根本的な改善につながります。例えば、私がおすすめするエクササイズには次のようなものがあります。

胸郭ストレッチ(肋骨まわりをゆるめる)
肋骨が広がる胸式呼吸(胸郭の可動域を広げる練習)
腹式呼吸(横隔膜をしっかり上下させる)
パワーブリーズ(呼吸筋のトレーニング)

ここで一つ一つのやり方は説明しませんが、最後のパワーブリーズは Amazon で「POWERbreathe(パワーブリーズ) クラシック」と検索すれば見つかります。標準負荷の緑(グリーン)で十分です。私が動画で使っている青はアスリート向けの高負荷モデルなので一般の方にはおすすめしません。

また、逆流性食道炎はストレスで悪化しやすく、自律神経の乱れが症状を強めます。そのため、心理療法や栄養療法によるストレスへのアプローチを併用することも非常に効果的です。

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かわせカイロプラクティック
河瀬 哲也

■ストレスで様々なヒスタミン症状が出やすくなります私たちの体は危険やストレスを感じると、脳の視床下部から CRH(副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン)というホルモンを分泌します。これは意識して「危険だ」と感じていなくても、体が自動的に反応して...
05/12/2025

■ストレスで様々なヒスタミン症状が出やすくなります

私たちの体は危険やストレスを感じると、脳の視床下部から CRH(副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン)というホルモンを分泌します。これは意識して「危険だ」と感じていなくても、体が自動的に反応して起こる仕組みです。CRHの主な機能は、副腎皮質刺激ホルモン (ACTH) の分泌を促進させることですが、ヒスタミンなどの炎症メディエーターを放出する肥満細胞(マスト細胞)を直接刺激する働きも持っています。

では、ストレスによってヒスタミンが放出されるのは何のためでしょうか。それは生体防御と覚醒の準備のためです。ヒスタミンには血管を拡張し、免疫細胞を素早く現場へ送り込む“炎症の準備”の役割があります。また脳内では、覚醒度や注意力を高め、危険に対してすぐ反応できる状態をつくり出します。こうして私たちの体は、外の脅威に対して瞬時に対応できるよう備えているのです。

さらに CRH は脳の青斑核(ノルアドレナリンを放出する中枢)を直接刺激し、交感神経の活動を過剰に亢進させます。この交感神経の過剰な亢進が続くと、粘膜や皮膚のバリアが弱まり、ごくわずかな花粉や小さな温度差といった軽い刺激でも過剰に反応しやすくなります。その結果、血管運動性鼻炎(非アレルギー性鼻炎) と呼ばれる花粉症の症状に非常によく似た症状が出ることもあります。

ですからストレスによってCRHが増えるとアレルギー症状が強くなったり、アレルギーがない人でも、かゆみ・鼻水・蕁麻疹・動悸・のどの違和感などアレルギーに似た“仮性アレルギー”が起こることがあります。また、CRHが増える原因であるストレスは心理的ストレスに限りません。睡眠不足、急激な気圧・気温・湿度の変化、血糖値の急降下、感染・炎症、強い痛みなども体にとってはストレスであり、同じように CRH の分泌を促します。

多くの人は、アレルギーや仮性アレルギーを改善しようとすると、真っ先に「腸内環境」「グルテンフリー・カゼインフリー」「食品除去」などに意識が向きがちです。一方で、ストレスへの取り組みを軽視してしまうことがよくあります。以前「心身症」について触れた際にもお伝えしましたが、自分のヒスタミン症状が心の状態(ストレス)と深く関わっていることに気づけない人は少なくありません。ストレスが症状に影響している実感がないため、心(ストレス)へのアプローチを避けてしまい、結果として症状が長引いてしまうことがあります。

私のところでは、さまざまなヒスタミン症状に対して、栄養療法だけで十分なのか、あるいは心理療法も必要なのかをARテストで判断しています。さらに運動が必要な人、低体重や肥満の改善が必要な人などもたくさんいます。そして今回、私が特にお伝えしたいのは、「栄養療法だけで十分なケースは、それほど多くない」という点です。体と心の両面を整えることで、ようやくヒスタミン症状が安定していく方がとても多いのです。

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ホリスティックにアプローチする最先端の自然療法
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■痩せていて運動不足だと、様々なヒスタミン症状が出やすくなります痩せていて筋肉量が少なく、日常的に運動をしない状態では、筋肉から分泌される「マイオカイン」と呼ばれる生理活性物質が十分に出ません。とくに IL-6(インターロイキン6)は、運動...
03/12/2025

■痩せていて運動不足だと、様々なヒスタミン症状が出やすくなります

痩せていて筋肉量が少なく、日常的に運動をしない状態では、筋肉から分泌される「マイオカイン」と呼ばれる生理活性物質が十分に出ません。とくに IL-6(インターロイキン6)は、運動時に筋肉から放出され、体内の炎症を鎮める方向に働く非常に重要な物質です。この IL-6 が不足すると、炎症を静める仕組みが弱まり、体は「慢性炎症体質」に傾きます。

慢性炎症が続くと、肥満細胞(マスト細胞)が刺激されやすくなり、ヒスタミンなどの炎症性メディエーターが放出されます。さらに、放出された炎症性メディエーターが再び肥満細胞を刺激することで、炎症物質の分泌が連鎖的に増えていく増幅ループ(正のフィードバック)が成立します。その結果、アレルギーではないのにアレルギーそっくりの症状(※仮性アレルギー)が生じたり、すでにアレルギーのある方では症状が強く出やすくなります。

(※仮性アレルギー:IgEを介さずにアレルギー様の症状が出る反応のこと)

つまり、筋肉が少なく運動習慣がない状態は、
マイオカイン不足 → 慢性炎症 → 肥満細胞が過敏 → ヒスタミンが出やすい体
という流れをつくり、アレルギー症状やさまざまな不調の土台になってしまうのです。

そのため、しっかり食べて、できれば筋トレを含む運動を行い、体重と筋肉量を増やしていくことが根本的な改善につながります。

実際、私のところにいらっしゃる方の中には、アレルギーとそっくりの症状(仮性アレルギー)があるにもかかわらず、通常の即時型アレルギー検査では反応が出なかったため、追加で遅延性アレルギー検査を受けてしまい、その結果に基づいて食品除去を行ったことで、さらに痩せてしまい、かえって仮性アレルギー症状が悪化したケースが見受けられます。

以前にもお伝えしましたが、遅延性アレルギー検査は世界中のアレルギー学会が完全否定している、医学的根拠のない検査です。食品を除去し痩せてしまって健康を害する方も実際にいらっしゃるため、十分に注意してください。

■痩せている人が「マイナスの栄養学」をすると逆効果な理由医学的に低体重(BMI18.5未満)で、もともと筋肉量が少なく、運動習慣もない――。こうした方にとって最も避けるべき栄養アプローチが「マイナスの栄養学(引き算の栄養学)」です。たとえば...
29/11/2025

■痩せている人が「マイナスの栄養学」をすると逆効果な理由

医学的に低体重(BMI18.5未満)で、もともと筋肉量が少なく、運動習慣もない――。こうした方にとって最も避けるべき栄養アプローチが「マイナスの栄養学(引き算の栄養学)」です。

たとえば、遅延性アレルギー検査の結果をもとに多くの食品を避けるよう指導されたり、フリースタイルリブレや5時間糖負荷試験で反応性低血糖が出たために糖質制限を勧められたりするケースが典型です。これらの「引き算」中心の栄養法を続けると、低体重と筋肉量不足はさらに悪化します。

では、その結果どうなるのでしょうか。

筋肉量が減ると、運動時に筋肉から分泌されるマイオカイン(代表例:インターロイキン6)が不足します。マイオカインにはインスリン感受性を高め、炎症を抑える重要な作用があるため、その分泌が低下すると糖代謝の悪化と慢性炎症の進行を招きます。

そのため、痩せている人が「副腎疲労を治したい」と思ってマイナスの栄養学を行うと、むしろ症状が悪化してしまうのです。

反応性低血糖の方が糖質を控えると、一時的には調子が良いように感じるかもしれません。しかし、その状態を続けるとマイオカインが減少し、結果として糖質を摂取した際の反応は以前よりも悪くなります。

さらに、低体重の方が「マイナスの栄養学」をやめ、しっかり食事をとって体重が増えると、「身体が重く感じるから、やっぱり体重が軽いほうが調子が良い」と判断されることがあります。しかしそれは、運動不足のまま体重だけを増やしているために起こる感覚であり、健康的な体重増加とは異なる反応です。

27/11/2025

■心身症のセラピー

心身症というのは、身体に出ている症状でありながら、その背景に心(ストレス)が大きく関与している病気の総称です。ぎっくり腰や過敏性腸症候群などは、心身症の人によく見られる代表的な身体症状です。

さらに重要なのは、心身症の人は、自分の身体の不調が心の問題と関係していることに気づけないことが多い、という点です。そのため、「心の問題と言われてもピンとこない」「自分ではストレスを感じていないのに、なぜ身体がこんなに不調なのか分からない」と戸惑う方が非常に多いのです。心(ストレス)の問題だと実感できていなので、心(ストレス)へのアプローチを避けてしまい、結果として症状が長引くことも珍しくありません。

また、心身症になりやすい人の傾向として「失感情症(アレキシサイミア)」が指摘されています。「失感情症」といっても、決して無感情という意味ではありません。これは、自分の感情を認識する力が弱くなっている状態を指します。表面的な気持ちは分かっても、その奥にある本当の感情には蓋をしていているので気づけないのです。

本来、私たちの身体感覚・感情・認知の間にはリンク(繋がり)があるのですが、心身症の人では、このつながりが弱くなったり切れています。そのため、十分な準備段階を経て、自分の本当の感情を落ち着いた状態で俯瞰できるようにしてゆき、身体感覚と感情(認知的感情)のリンクが再び結びついていくと、身体の不調は自然に落ち着いていきます。

私は身体感覚と感情(認知的感情)のリンクを再形成するために、ソマティックな心理療法にARテストという検査法を組み合わせたセラピーを行っています。とてもおすすめですよ。

■脳の可塑性を回復させる脳の可塑性とは、経験や学習、環境の変化に応じて神経細胞の結びつきを変え、新しいネットワークを作り出す能力のことです。新しいスキルを覚えたり、失敗から学んだりするとき、脳内ではシナプスの結合が実際に変化しています。脳の...
24/10/2025

■脳の可塑性を回復させる

脳の可塑性とは、経験や学習、環境の変化に応じて神経細胞の結びつきを変え、新しいネットワークを作り出す能力のことです。新しいスキルを覚えたり、失敗から学んだりするとき、脳内ではシナプスの結合が実際に変化しています。脳の一部が損傷しても他の部位が代わりに働くことができるのも、この可塑性によるものです。

しかし、慢性的なストレス、睡眠不足、炎症、老化、薬剤の長期使用などによって可塑性は低下します。可塑性が失われた脳は、新しい情報を取り込む力や感情を調整する力が弱まり、「ストレスに過剰反応する脳」や「修正できない神経回路」を形成します。これを取り戻すためには、栄養だけでなく、ストレスの軽減、十分な睡眠、適度な運動、安心できる人間関係など、さまざまな要素が関わっています。

脳は、自律神経系・内分泌系(ホルモン)・神経伝達系を統合的にコントロールする「中枢の司令塔」です。そのため、脳の可塑性が低下すると、神経伝達物質・ホルモン・自律神経という3つのシステムが同時に乱れ、全身の恒常性(ホメオスタシス)が崩れはじめます。

また、多くの人が「副腎疲労=副腎が弱っている」と考えがちですが、実際には副腎をコントロールしているのは脳の視床下部と下垂体です。脳の可塑性が低下すると、このHPA軸全体の調整機能が鈍り、コルチゾール分泌のリズムが乱れます。つまり「副腎が疲れている」のではなく、「副腎に正しい指令を出せなくなっている脳のネットワークが硬直している」状態です。

脳の可塑性の低下に起因するさまざまな症状には、神経伝達物質の働きの乱れだけでなく、自律神経の切り替えの不調やホルモン分泌リズムの崩れなど、幅広い生理的変化が関わっています。

それに対して、現行の医療では、一般的に、神経伝達物質やホルモンにや自律神経に対する対症療法的な薬が使われています。たとえば、うつ病ではセロトニンの再取り込みを抑えて作用を持続させる薬(SSRIなど)が、不安障害ではGABA(ガンマアミノ酪酸)の働きを強めるベンゾジアゼピン系の薬が使われます。また、認知症ではアセチルコリン分解酵素を阻害し、記憶や注意力を支える薬が用いられます。

これらの薬は、神経伝達の流れを一時的に整え、症状を軽減し、日常生活の質を高めるうえで非常に重要です。特に症状が重い場合には、薬物療法は欠かせない支えになります。私はこのような薬を否定するつもりはまったくありません。

その上で、脳の可塑性を高めるアプローチ(栄養・睡眠・運動・ストレスケアなど)を標準治療にプラスすることをおすすめします。薬が助けるのは脳の働きの一部ですが、可塑性の回復によって、神経伝達物質や自律神経やホルモン系を含む全体のバランスが自然に整い、より根本的な回復が進んでいきます。

05/09/2025

■悪口は本当に悪なのか ― 感情と身体から考える

悪口を言うことは、子どもの頃から「いけないこと」として教えられてきた人も多いでしょう。確かに、相手を直接傷つけたり、陰で人間関係を壊すような悪口は望ましいものではありません。しかし、本当に悪口を言うこと自体が「絶対に悪」なのでしょうか。ここには少し立ち止まって考える余地があります。

心理学の視点から見ると、悪口には一時的にストレスを和らげたり、仲間との共感を強めたりする作用があります。人は不満や怒りをまったく口にしないで生きることはできませんし、感情を無理に押し込めれば、むしろ心身に悪影響を及ぼすことさえあります。つまり、悪口は本質的に「悪」ではなく、出し方や使い方によって意味が変わってくるのです。

大切なのは、悪口を言いたくなるその背景にある、自分自身の感情に気づくことです。「○○は最低だ」と言うかわりに、「私はあのとき、とても悔しかった」と表現すれば、それは攻撃ではなく自己表現になります。日記に書き出したり、一人のときに言葉にしたりするだけで、気持ちが整理されることもあります。また、信頼できる相手に「私はこう感じた」と伝えると、悪口ではなく安心できる吐き出しへと変わっていきます。

さらに興味深いのは、「悪口を言ってはいけない」と強く信じる人が、ときに悪口を言う人を見下してしまうことです。自分は言わないから正しい、相手は言うから未熟だという道徳的優越感が働きやすいのです。しかしこれは、新たな分断を生みます。「悪口を言う人」と「言わない人」という上下関係ができ、対話や理解が難しくなってしまいます。しかもその背景には、自分の中にもある「悪口を言いたい気持ち」を強く抑え込み、他人に投影している可能性があります。そう考えると、「悪口を言わない」という立派な選択も、それを他人に押し付け、見下す態度になった瞬間に、別の形の攻撃になりかねないのです。

私自身、ソマティック・エクスペリエンシングというセラピーを提供していますが、その中では「感情を安全に感じ、体を通して調整する」という姿勢を大事にしています。悪口を言いたくなるとき、その奥には身体的な緊張や、自律神経の過剰な反応があることも多いのです。深呼吸をしたり、足の裏の感覚に意識を向けたりするグラウンディングで、自律神経は少しずつ落ち着いていきます。運動や散歩、掃除などで体を動かすと、言葉にしなくても気持ちが切り替わりますし、絵を描いたり音楽を聴いたりするなど、創造的な活動に感情を流すこともできます。

結局のところ、悪口を言ってはいけないのではなく、そのまま言うと人を傷つけ、関係を壊しやすいということなのです。だからこそ、「安心できる形で感情を外に出す」「身体で調整する」「言葉を言い換えて自己表現に変える」ことが大切になります。そして同時に、「悪口を言わない自分」を盾にして他人を裁くのではなく、「誰の中にも同じ感情がある」という理解を持つこと。それが、悪口に振り回されず、感情を健全に扱う生き方へとつながっていくのです。

住所

中町1丁目15-7 松田ハイツ303号
Machida, Tokyo
194-0022

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火曜日 10:00 - 21:00
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