01/05/2026
うつ病、うつ症状に漢方薬
東洋医学の世界では古くから心と身体を分けて考えず、深い関係性があるものと考え「心身医学」に取り組んできた歴史があります。
うつ病などの心のバランスを崩した状態では、心だけでなく多くの場合、身体症状を伴います。
主な症状としては、疲労・倦怠感、食欲不振、動悸、めまい、頭重感、手足のしびれ、吐き気、発汗、喉の詰まり、頻尿など。
また寝付けない、途中で目が覚める、眠りが浅く寝た気がしないなどの不眠症状や、きちんと寝たはずなのに朝からの疲労感として現れる事もあります。
精神面では、気分の落ち込み、抑うつ感に加えて、思考力の低下や意欲の低下が伴う事もあります。
漢方治療ではひとりひとりの体質と現れている身体症状から、東洋医学での病気の原因部分を考え、改善に取り組んでいきます。
漢方薬は、古くからうつ病や自律神経失調症などに取り組んできた歴史があります。現在うつ病で通院中の方、病院にかかる程では無くても気持ちが塞ぎ込む、気力が出ない、倦怠感が続くという方はご相談下さい。
改善症例
〇70代・女性
最近急にやる気がなくなり、ため息ばかり出るようになりました。気持ちがうつうつとして、ぼーっとする事が増えてしまったようです。家族の方に訴えても、あまり理解を示して貰えないようです。
ご本人は「老人性うつ病」ではないかと心配をされています。
気の巡りを良くする漢方薬をお出ししたところ、1週間後には調子が良くなってきました。
以前のように料理や掃除をする気持ちが出てきて、気分も明るくなったとの事です。
この方の場合は、症状が出だしてからすぐに漢方薬を飲み始めたため、改善が早かったと思われます。
〇60代・男性
2年前から頭がしびれるような感覚と、抑うつ感や不安感、焦燥感などに悩まされています。
少し前から手足もしびれるようになってきました。脳の検査では異常が無く、病院からは抗うつ剤を処方されています。
中焦の清熱作用のある漢方薬と補助剤をお出ししました。
また清熱作用のある緑の野菜を多めに食べるようにお伝えしました。
漢方薬の服用を始めて1カ月後には、手足のしびれが消失しました。
3カ月後には、抑うつ感や不安感も少しずつ軽減を始めました。頭のしびれも半分ぐらいにまで減ってきました。体調が良いので、食欲も出てきたようです。
4ヶ月後には、頭のしびれを感じる事はなくなりました。
また理由もなく朝から気持ちがうつうつとする事も殆ど起きなくなりました。
〇20代・男性
6年程前から倦怠感や眠気、やる気が出ないという症状が続き、病院ではうつ病と診断を受けています。抗うつ薬を服用していましたが、3週間前から自己判断で中止しています。
上記症状以外には、冷え性で手足が冷える、少食、下痢が多い、寝付きが悪いなどがあります。
症状の出方や体質的な傾向から気虚を補い胃腸を温める漢方薬と、補助剤として血虚を補う健康食品と気の巡りを良くする作用のある健康食品を少量ずつお出ししました。
また養生法として胃腸を冷やす冷たい飲みものは控える事、足首から足先にかけては冷やさない事、就寝前のスマートフォンやパソコンの使用は控えるようにお伝えしました。
漢方薬の服用を始めて1カ月後
日中の眠気は続いていますが、倦怠感は軽減して動けるようになってきました。下痢をする事が減り、気力が出るようになったようです。
3カ月後
変な倦怠感や日中の眠気、気力が出ないという症状は、ほぼ気にならなくなったようです。
朝も以前に比べて起き易くなりました。お腹の調子も落ち着いているようです。
半年後
調子が安定しているため、血虚を補う健康食品は不要と考え中止しました。
日常生活で支障を感じる事は無いようです。
9か月後
調子は安定しているようです。
もう1種類の健康食品も終了して、胃腸を温める漢方薬だけにしました。
その後も生活に支障の無い状態が続いたため、段階的に漢方薬の分量を減らし、服用期間1年で終了する事が出来ました。
〇30代・女性
10年ほど前から強い落ち込みや不安感、不眠症状が続いています。病院では「うつ病」と診断を受けて、抗不安薬と睡眠導入剤の2種類の薬の服用を続けてきました。
抗不安薬の服用を続けている事もあり、以前ほどの強い落ち込みは減ってきていましたが、1カ月程前からそれまで無かったような症状が起きるようになってしまいました。
〇息苦しさ
〇動悸
〇筋肉の強張り
〇手足の痛み、しびれ
〇緊張すると発汗など
それに伴い安定剤や睡眠薬が3種類追加されたため、合計5種類の向精神薬を飲む事になりました。多剤服用の不安もあり漢方薬で薬を減らしていきたいとのご希望で来店されました。
体質的な傾向、症状の出方、糸練功(筋力反射テスト)の反応などから、自律神経のバランスを整える事を目的に2種類の漢方薬をお出ししました。
また養生法として散歩などで適度に身体を動かす事と、食事では緑の野菜と海藻類を多めに食べるようにお伝えしました。
漢方薬を服用して14日後
あまり症状に変化はありません。
糸練功の反応の改善も鈍いため、2種類の漢方薬のうち一つを変更しました。
1カ月後
動悸や息苦しさ、手足のしびれなどの症状が大幅に軽くなったようです。頓服として出されている抗不安薬は飲む必要が無くなりました。
5カ月後
症状が殆ど気にならなくなったり、また少しぶり返したりと、調子の波はありましたが全体的に少しずつ落ち着いてきました。
最近は動悸、息苦しさ、筋肉の強張りや手足のしびれなどは気にならないようです。
病院の薬も睡眠導入剤を飲むだけとなり、外の4種類の薬は飲む必要が無くなりました。2種類の漢方薬のうちの1つを半分の量に減らしました。
7カ月後
睡眠導入剤を飲まなくても眠れる日が増えてきました。
眠れない日が1週間のうち1日程度になり、その時だけ睡眠導入剤を服用しています。
強い落ち込みや不安感も殆ど気になる事は無いようです。
9カ月後
引き続き調子が安定しているため漢方薬を1種類に減らしました。
12カ月後
漢方薬の量を三分の一に減らしても調子が安定しているため、漢方薬の服用も終了する事が出来ました。
調子が安定しするに従って、体調全体も良くなり頭の中もすっきりするようになったようです。
適度な散歩や食事内容など養生法にも積極的に取り組んで頂いた事も良かったと思います。
うつ病、うつ症状は、症状やお身体の状態に合った適切な漢方薬の服用で改善出来る事があります。
お困りの方はご相談下さい。