16/04/2025
エコ
この言葉の意味を改めて考えたい。
語源は英語の
ecology のようなので
英和辞典を引いてみよう。
生態学(生物と環境の関係を研究する)
と書いてある。
biology が生物学であるように、
ecology は生態「学」である。
さらに、Pocket Oxford Dictionary を当たってみると、
1. the study of the relations of organisms to one another and to their surroundings
2. the study of the interaction of people with their environment
と書いてある。
ここで注目したいのは、この 2. の方で、訳せば
「人と環境の相互作用の学究」である。
たとえば、「エコカー」という。
排気ガスがきれいで少ない(または無い)自動車を指す。
もっとも、
走る時の排気ガスだけを見て
そう称する事には疑問が残るが、
これは措く事にする。
排気ガスがきれいで少なければ(無ければ)、
環境(この場合は大気)に与える作用が小さく、
ひいては人が快適に生きて行く事が出来る。
この意味で、形容詞的に「エコ」と冠するようである。
ところで、自動車の排気ガスには
二酸化炭素や窒素酸化物など
様々な物質が含まれるが、
いちばん注目されるのは二酸化炭素のようだ。
温暖化の「主犯」と目されているからだろう。
温室効果が最も高い気体は水蒸気なので、
これまた疑問だが、これも今は措く。
実際、
太陽光パネルが「エコ」な電源かどうか
論じたウェブサイトを見てみたが、
製造・廃棄・運搬の際の二酸化炭素排出量を含めても
火力発電のそれを大きく下回るので、「エコ」である
と、そのサイトでは結論づけられていた。
二酸化炭素しか、視野に無い。
エコ。
もはや ecology の原義から
離れてしまっている。
ちなみに biology も
場面によっては「生態学」と訳し得る。
だから「エコカー」を「バイオカー」と言っても良い。
というのは冗談だが、
エコと言うからには
二酸化炭素の排出量「だけ」に注目するのは
適切でない。
生態学的に見て好ましい
という意味で「エコ」と
言うはずである。
すると、
木を伐採したり
地形を変えたり
生えるべき植物を抑えたり、
そこまでして
太陽光パネルを設置すれば、
それを「エコ」だとは、到底、思えない。