10/11/2025
令和7年度 第30回茨城県医師会勤務医学術奨励賞
受賞のお知らせ
小沢眼科内科病院内科では、2024年に筑波大学附属病院内分泌代謝・糖尿病内科と共同で「高齢2型糖尿病患者における蓄尿推定蛋白摂取量とサルコペニア指標の関連に関する研究」を実施しました。
本研究は、2023年度日本病態栄養学会若手研究助成に採択され、研究代表者である松田高明医師(小沢眼科内科病院内科非常勤医師)、水谷正一医師、古川翔医師と筑波大学附属病院の共同研究者が協力して実施されました。
この度、松田高明医師が令和7年度第30回茨城県医師会勤務医学術奨励賞を受賞しましたので、ご報告いたします。
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「高齢2型糖尿病患者における蓄尿推定蛋白摂取量と
サルコペニア指標の関連に関する研究」
松田 高明
筑波大学附属病院・小沢眼科内科病院(非常勤)
高齢の2型糖尿病患者さんは、糖尿病がない方と比較して、サルコペニア(筋量と筋力が低下する状態)になりやすいと言われています。サルコペニアの発症・悪化には、年齢に加え、身体活動量やタンパク質の摂取量といった栄養状態が関係していると言われています。タンパク質摂取量の評価には、食物摂取頻度法といわれる調査票に回答していただく方法、栄養士さんの聞き取りによって見積もる方法、24時間蓄尿検査を用いて推定する方法がありますが、蓄尿検査が精確と言われています。サルコペニアハイリスクの高齢2型糖尿病患者さんが十分なタンパク質を摂取できているかどうか、蓄尿検査を用いて実態を調査した報告は少ないです。高齢者の方が、骨格筋を維持するためには、体重あたり1.0g以上のタンパク質摂取が望ましいとされています。
今回、小沢眼科内科病院内科外来と筑波大学附属病院内分泌代謝・糖尿病内科外来に通院されている65歳以上の2型糖尿病患者さんを対象に、2024年7月から12月まで、蓄尿検査でタンパク質摂取量を評価する観察研究を行いました。合計で72名の方にご協力いただき、タンパク質をどの程度摂取できているか評価しました。解析時には、2022年に松田医師らが実施した介入研究(T. Matsuda et al. Nutrients 2022)の参加者36名の情報と併せて、計108名で評価しました。
結果ですが、タンパク質摂取量の中央値は、体重あたり0.88 gと推奨されている1.0gを下回っており、割合は全体の67%でした。一方、BDHQと呼ばれる調査票に基づく評価では、体重あたり1.30 gと1.0g以上であり、割合は全体の28%でした。
この結果から、高齢2型糖尿病患者さんは十分にタンパク質が摂取できていない可能性があると考えられました。また、評価方法によって、タンパク質摂取量が多く推定されてしまう可能性がある点にも注意が必要であると考えています。
松田医師らは、今後タンパク質摂取量を蓄尿検査以外の方法で適切に評価できる手法や、タンパク質摂取量を増やすための効果的な栄養介入方法の確立を目指したいとしています。
最後に、本研究にご協力いただいた皆様に感謝申し上げます。
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