20/06/2019
【 仕事に戻りたい…家族の為に、自分の為に 】
皆様こんにちは。
本日は働き盛りにもかかわらず、病気をきっかけに休職していた方が、復職に至るまでのお話です。
ポイントはご家族や友人、勤め先の企業や同僚の方々のサポートを引き出す『きっかけづくり』でした。
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Fさん(50代、男性)は、脳出血により右半身にごく軽微な麻痺を伴っています。また高次脳機能障がいにより、物事のイメージをすることがやや苦手な方です。
障がい福祉サービスや介護保険を併用して通所や訪問サービスを利用していたのですが、次の一歩をどのように踏み出して良いのかを悩んでいたことで、相談にいらっしゃいました。
” 気になっていること ”は概ね以下の通りでした。
「 とにかく仕事したい。理想は元々のドライバーとして仕事に戻りたい 」
「 でも仕事に戻ったところで自分がどれだけ出来るかが分からない 」
「 会社は戻って来いと言ってくれている。その恩に応えたい 」
「 リハビリは続けているけど、仕事に直結してる気がしない 」
「 家族の為、そして自分の為に一歩を踏み出したい。でもどうして良いのか分からない 」
…皆様そうなのですが、本当にこうして色々な想いを聴かせていただけることは本当にありがたいです。その人”だけ”の想いを受けて、まずは先行きが見えない現状を整理することから始めました。
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【 求められていること、出来ること、諦めなければならないこと、気を付けるべきこと、をかかわる人で共有する 】
Fさんにとって最も喜ばしかったことは、「復職の意思がしっかりとしていること」と「会社も家族もFさんを支えようとしていること」だったと思います。一方で最も辛かったことは「運転を諦めなければならない」ことでした。
様々なテクノロジーが日進月歩で開発運用されていますが、まだまだ高次脳機能障がいに対応できる運転技術は確立されていないのが現状です。また運転免許更新に際する適正試験もまだまだ試行錯誤を繰り返しながら行われています。
ただ運転には最悪、人命や社会的信用を損なうリスクが伴います。なのでご本人、ご家族、会社そして私の4者で、職場で何度も何度も協議を重ねました。時には主治医師や運転免許センターの方の意見も伺いまし、ネットの情報は本当に活用しました。何度かは運転もしました。
Fさんの身体のこと、脳のこと、心のこと、社会との繋がりの状態を伝え、示すお手伝いをしながら、「何が出来るのか」「どこに注意したら良いのか」をとにかく共有できるように努めました。
それらを経て、会社がFさん”だからこそ”求められることをドライバー以外に見出せた結果、ドライバーとしての復職は諦め総務職としての復帰を目指すこととなりました。
…物事をイメージ(想像や組み立て)することが障がいにより難しいFさんにとっては本当に苦しい決断だったでしょう。それでも最後は諦めて別の形を模索することになりました。決め手はきっとFさんのプロとしての矜持だったのだと思います。それを理解し、支えようとした会社や家族の意思だったのだと思います。
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【 皆の心は決まった。次はFさんが仕事環境に適応していくお手伝いをする 】
仕事に戻る以上、配慮はあっても全てをFさんに合わせることは出来ないですし、すべきでないとも思います。Fさんが今の状態であっても、会社や社会に適応していくことが大切です。要はお互いの歩み寄りです。
Fさんはこの点においてはアドバンテージがありました。かかわる人たちの理解が得られていたのですから。
パソコン作業、台帳管理、各種事務、コミュニケーションなどなど…一つ一つの仕事で様々な課題が出てきます。その都度、ポイントを整理し、解決策を見出しながら、今は復職からの定着に向けて、日々懸命に頑張っています!!
プラリハは心身のコンディション管理や作業相談と試行、会社との意向調整を必要に応じて行っていますが、仕事の課題に対するアイデアは、却ってご本人や職場の方々が豊富に閃いたりしているので、そろそろ卒業も近いのでは?と期待できるようになってきました(^▽^)/
それでも必要としていただいた時に、必要な形でお応えできるように、想いを馳せて準備しています。これからもよろしくお願いしますm(_ _)m
最後に。人生の偉大なる先輩であるFさんへ。他人の為に向ける真剣な眼差しと真摯な振る舞いに、男惚れしています(/ω\)
これからも応援しています!!
(了)
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リハビリテーションとは、何らかの原因により不安や課題を抱えている方に対して、その想いを叶える為の取り組みを表した概念であり、在り方です。
プラリハは…『 必要としている方に、必要なリハビリサービスとカウンセリングを、必要な機会と量を届ける 』べく、いつでも準備しております。
我々で良ければ、あなたの ” 気になること ” をぜひ聴かせてください。
すべてをあきらめる必要は決してありません。まだまだ叶えられる想いはあるはずです!! 共に取り組んでみませんか?
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…最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。
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※個人情報保護の観点からご本人と相談の結果、基礎情報と時系列に限り一部脚色を加えました。ご了承ください。