22/11/2025
【面で支える、ということ】
「施設に入らず、自宅に暮らし続けたい」
そんな願いを支えるために、ぼくらが大事にしている考えがあります。
それは「依存先をたくさん持つこと」。
「依存」というと、悪い響きに聞こえる方もいるかもしれませんね。
でも、そんなことはありませんよ。
困ったとき、ひとつの場所に頼るのではなく、
あちこちに“ちょっと頼れる誰か”がいる状態をつくることです。
たとえば、
• 食事で困ったら、いつものあの食堂
• 移動で困ったら、顔なじみのタクシー屋さん
• 野菜が足りなければ、近くの八百屋さん
そんなふうに、「ちょっと頼れる」がいくつもあると安心です。
ご近所さんもそう、かかりつけ医もそう。
頼れる先が減ってしまうと、結局は施設に入らざるを得ない。
だから「頼れる」は、自宅や地域で暮らし続けるための大事な力なんです。
そして、ぼくらが今めざしているのは、
その“頼れる”を「点」ではなく、「面」にすること。
たとえば、
最近、ぼくが診ている患者さんの食事に偏りが出てきました。
そこで、ぼくが代表をしている財団が真ん中に入り、
• 食事は「あらや食堂」さんにお願いし、
• ボランティアさんに届けてもらって、話し相手にもなってもらう
そんな試みを始めてみました。
(写真のように6〜8食分のおかずを届けます。冷蔵庫に保存すれば問題なしです)
診療所と財団がつながり、財団と食堂がつながり、
財団とボランティアさんがつながり、食堂とボランティアさんもがつながる。
そして患者さんは、そのすべてとつながっている。
こうして、つながった線が何本も重なって、面になります。
もちろん、診療所のスタッフが食事を届けるやり方もあります。
でも、それだと「1本の線」に過ぎず、
何かあったときに脆いし、何より人の広がりにも乏しいですよね。
一方で、面だと、いろんな人が関わることで、
支える力は分散され、情報も共有できて、交流もうまれる。
患者さんにとっても、
関わる人が増えることが、心の栄養にもなるかもしれません。
それに、サポート側にとっても、心の栄養になりそうです。
そして、そのうち、
患者さん自身が、誰かの“頼れる先”になるかもしれません。
そんな循環が、ぼくらの地域にあったら、すごく楽しいなって思うんです。
面で支える。
そして、面と面が繋がり、さらに広がっていく。
なんか、ワクワクしませんか!
追記
もちろん、施設が悪いわけではないです。「自宅で暮らしたい」という人の想いを支援するための取り組みです。
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町医者 │ 総合診療医 松嶋大
なないろのとびら診療所(盛岡の総合診療クリニック)
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