
22/09/2025
歯科医院の多くが『予約制』となっています。しかも予約時間通りに行ったとしても待たされることもしばしば。患者さんから「何のための予約なんだ!?」と怒られることもあります。
歯科医院が予約制なのはその診療形態によるものです。
一般的な内科、整形外科、皮膚科などを思い出してみてください。
大まかに待合室があり、中待合スペースがあり、「診察室」は医師が座っている机、椅子の前に患者ようの丸椅子が置いてあり、名前を呼ばれたら順番に丸椅子に座って問診、触診。その後別の部屋へ行き処置(点滴、注射など)を行いお会計という流れになります。
一方で歯科医院は待合室では名前を呼ばれると直接「診療室」へ。
問診、触診、検査、処置などは診療チェアーの上で行われます。
丸椅子に座っている時間はおよそ5〜10分。
歯科診療チェアーに座っている時間はおよそ30分。
この患者拘束時間の違い、その後の検査、処置の流れの違いにより予約の有無が分かれます。
歯科医院で歯科治療やメインテナンスを受けることは患者さん専用のスペースと時間を必要としますので、丸椅子で次々に診ていく内科、整形外科のような診療スタイルにはならないのです。
診療中には、予想もしていなかった治療箇所が必要になる場合も。それでも予約の関係上時間内に全ての処置を終わらせないといけません。しかし、どうしても思うように治療が進まないと場面があります。
そうなると待合室で待っている次の患者さんとしては『待たされた』という感覚になるのも理解できます。
しかし、内科、整形外科でも、処置室の前で待たされたり、レントゲンなどの検査の後に待たされることもありませんか?待っている時間は細かく分散していますが、トータル的な時間として考えてみますと、案外歯科医院の待ち時間の方が短い場合もあるかもしれません。
歯科医療は5分間隔で患者さんを診ていけるようなシステムにはなっていません。
内科、整形外科、歯科など医療を提供している場合どちらも手を抜くことはありません。
予約時間は出来るだけ守るよう努力いたしますが、歯科医院の診療スペース事情も考慮していただけますとありがたく思います。