
17/05/2025
翰武義方會恒例-遠山先生をお招きした交流会を開催いたします。
本交流会における翰武義方会としての中心主題は、「東洋と西洋における“養”と“用”の違いの再認識」です。
日本や中国の伝統武術では、まず身体と意識の深部に秩序と感応性を育む「養」の段階を経て、
それが自然に技として発現する「用」へとつながる道筋を重んじてきました。この「養」の段階では、外見には現れにくい微細な感覚・統合性を磨き上げることで、真に“身体化された”武術的原理が成立します。
一方で、現代の武道、格闘技やスポーツ型の武道では、「用」に特化し、明確な成果や勝利を目的とした合理的な訓練体系が中心です。
このような背景から、両者の稽古観や技の捉え方には深い相違があり、それぞれに学ぶべき価値が存在します。
今回の稽古交流会では、この「養」と「用」の相互の理解と比較を通じて、
現代における武術修行の在り方を再考する契機となることを願っております。動作1つ1つ、型の意味、感覚の深まり、技の発現とは何か――その問いに共に向き合いましょう。