01/05/2026
時間
定期的に治療に訪れるある年配の方が、こんなことを訴えてきた。「心の動揺を抑えるツボに治療をしてほしい」と。話の内容はこうだった。検診の結果、ある病気が発覚して手術をすることになった。入院は1週間程度の予定だが、本人が言うにはかなり動揺しているという。
まだ若かった頃に、今回よりも重い病気を患ったことがあったが、その時は今ほど動揺することはなかったという。そこで、これがどういうことなのか考えてみた。
例えば、若い時に100万円を持っていたとする。その時に不慮の出来事で30万円を支払うことになった。その時点での残りは70万円になる。それから時間がたち、年齢を重ねて、今手元には30万円ある。その時にまた不慮の出来事で、10万円を出費するかもしれない、と告げられた。
正確には最悪の場合10万円だが、状況によっては5万円、または1万円になるかもしれない。今回のこの問題の背後にあるのは、金額の違いではなく、時間だということに気が付く。
時間は誰にとっても平等に過ぎていく。つまりそのことは、同時に、誰にもどうにもできないという意味を含んでいる。
ただし、ここで視点を変える。それが、自律神経がコントロールしている体という視点である。時間をさかのぼった体と現在の体、その違い。簡単に言えば、まだ柔らかかったしなやかな体と、関節や筋肉が固くなってきている体である。
こう考えてみる。頭では今回の事態を理解している。けれども体、つまり自律神経は、これは戦いの始まりと理解している。頭では理解しているはずなのに、身も心も固くなっている。それが今回の動揺なのである。
鍼灸の治療は、体表を通じて自律神経に「戦いモードを解除してよい」ということを伝えていくのである。この方の訴えへの答えはこうだ。「鍼灸の治療で体の緊張をとれば、元の心の状態に戻りますよ」
English Summary
An elderly patient experiencing emotional agitation before surgery highlights an important point. The difference in anxiety is not due to the severity of illness, but to the passage of time and changes in the body. While the mind understands the situation, the autonomic nervous system reacts as if facing a threat, leading to physical tension and emotional disturbance. Acupuncture helps regulate this response by signaling the body to release the “fight mode,” restoring both physical relaxation and emotional stability.
耳介画像鍼治療研究所・風の子堂鍼灸院
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風の子堂鍼灸院HP
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耳介画像鍼・練灸治療研究会
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