16/12/2025
『総説が、日本認知科学会が刊行する学術雑誌「認知科学」に掲載されました。』
リハビリテーション室主任・古屋由美(言語聴覚士)の新しい総説「言語聴覚療法における相互行為分析の視点」が、日本認知科学会が刊行する学術雑誌「認知科学」(Vol.32, No.4, 2025)に掲載されました。この総説は、言語聴覚療法の臨床場面で行われるやり取りを、質的研究の手法である「相互行為分析」を用いて丁寧に読み解いたものです。
リハビリの現場では、患者さんと療法士が互いに働きかけ合い、その場で治療をつくり上げていく協働的なプロセスがあります。しかし、その複雑なやり取りは数値では捉えにくい領域です。本総説では、患者さんの能動的な参加のあり方や、両者が“意味”を再構成しながら訓練を進めていく過程を詳細に示し、臨床コミュニケーションが持つ豊かな構造を明らかにしています。
また、具体的なケースを通じて、相互行為分析がどのように臨床理解を深め、質的研究としてどのような意義を持つのかも分かりやすく解説されています。質的研究を学びたい方や、リハビリテーションに携わる方に特におすすめの内容です。
ぜひ、この新しい視点に触れてみてください。
なお、J-stageの以下のサイトから、総説のPDFをダウンロードすることができます。
解説特集 認知科学とリハビリテーションの接続
言語聴覚療法における相互行為分析の視点:コミュニケーションの協働構築を捉える臨床の新たな地平、古屋 由美
https://doi.org/10.11225/cs.2025.045
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