自治医科大学附属さいたま医療センター循環器内科

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こちら笠原 卓助教による英文原著論文になります。PCI後にPlaque protrusionを認めることはIVUSやOCTを行っているとしばしばあり、とりわけACS病変では珍しいことではありません。過去の報告では予後との関連に一定の見解はな...
25/09/2025

こちら笠原 卓助教による英文原著論文になります。PCI後にPlaque protrusionを認めることはIVUSやOCTを行っているとしばしばあり、とりわけACS病変では珍しいことではありません。過去の報告では予後との関連に一定の見解はなく、Plaque protrusionはそのまま放置してよいのか、何か介入をすべきかということは未だに明らかではありません。本研究ではSTEMIへのPCIにおいてIVUSやOCTではなく、AngioでもはっきりとわかるほどのProtrusionは予後が悪かったとするものです。AngioのPlaque protrusionに対する感度はIVUSやOCTには劣りますが、その比較的鈍感な感度でも明らかなProtrusionには何らかの介入が必要な可能性を示唆する報告になります。CVIT英文誌ですので、会員の方は無料で閲覧できますので、ご興味のある方はご参照ください。

In-stent protrusion is sometimes observed after the stent implantation to the culprit lesion of ST-segment elevation myocardial infarction (STEMI). However, it remains unclear whether additional interventions are necessary for non-obstructive in-stent protrusions. The purpose of this retrospective s...

こちら当科の渡辺雄也先生(現在さいたま市立病院に派遣中)による初めての英文原著論文になります。急性心筋梗塞患者に対して予後改善のためにACE阻害薬(ARB)、β遮断薬を導入することは国内外のガイドラインで広く推奨されていますが、これらの薬剤...
14/08/2025

こちら当科の渡辺雄也先生(現在さいたま市立病院に派遣中)による初めての英文原著論文になります。急性心筋梗塞患者に対して予後改善のためにACE阻害薬(ARB)、β遮断薬を導入することは国内外のガイドラインで広く推奨されていますが、これらの薬剤を導入後にどのくらいの血圧値や心拍数を目標にすれば良いのかという指標に関してはほとんど報告がなく、特に非ST上昇型心筋梗塞に限ったものはこれまでありませんでした。本研究ではACE阻害薬(ARB)、β遮断薬の両方を入院中に導入した非ST上昇型急性心筋梗塞患者を収縮期血圧130mmHg以下かつ脈拍数80/分以下のGood control群とそれ以外のpoor control群に分けて予後を比較しています。結果は多変量解析で交絡因子を調整後もGood control群の方が良好な長期予後に関連するというものであり、非ST上昇型急性心筋梗塞患者においてまずは収縮期血圧130mmHg以下、脈拍数80/分以下を目指すことの有用性を示唆するものでした。渡辺先生、おめでとうございます! 当科はこれまで英文原著論文を書いたことがない先生が初めての英文原著論文をPublishすることができるよう全力でサポートしています。

Objective Angiotensin-converting enzyme inhibitors (ACEis), angiotensin receptor blockers (ARBs), and beta-blockers (BBs) are commonly prescribed for patients with non-ST-segment elevation myocardial infarction (NSTEMI). However, the target blood systolic pressure (SBP) or pulse rate (PR) in these p...

こちら、自治医科大学附属さいたま医療センター、JCHO埼玉メディカルセンター、練馬光が丘病院の3病院によるRotablator手技に関する多施設共同無作為化試験(ROTASOLO Trial)になります。Rotablatorにおいては1回の...
23/07/2025

こちら、自治医科大学附属さいたま医療センター、JCHO埼玉メディカルセンター、練馬光が丘病院の3病院によるRotablator手技に関する多施設共同無作為化試験(ROTASOLO Trial)になります。Rotablatorにおいては1回のセッション時間を短くする方がSlow flow発生を防ぐことができるというExpert opinonおよび後ろ向き研究によるEvidenceがあるのですが、この手技的工夫が真にSlow flowを減らすことができるのかをRandomized Control Trialで検証しています。結果はShort single session群(15秒以内)とLong single session群(20-30秒)でSlow flow発生率は全く変わらず、Slow flow予防のために1回のセッション時間を短くするという方法は有用ではないことが明らかになりました。自治医大さいたま医療センター循環器内科および関連施設であるJCHO埼玉メディカルセンター、練馬光が丘病院の虚血グループの力を合わせて生み出した成果になります。こちらはOpen accessなので、下記のリンクから全文アクセス可能です。ご興味のある方はぜひご一読ください。

Slow flow is the most common complication of rotational atherectomy (RA). Compared with long single sessions, short single sessions may reduce the incidence of slow flow just after RA. This study aimed to compare the incidence of slow flow just after RA between short single session and long single s...

こちら陣内博行准教授によるReview articleになります。冠動脈ステント内再狭窄は薬物溶出ステント時代になり頻度は少なくなりました。一方で、再狭窄を繰り返すなどの難治性のステント内再狭窄があるのも事実で、その多くはステント内の石灰化...
13/07/2025

こちら陣内博行准教授によるReview articleになります。冠動脈ステント内再狭窄は薬物溶出ステント時代になり頻度は少なくなりました。一方で、再狭窄を繰り返すなどの難治性のステント内再狭窄があるのも事実で、その多くはステント内の石灰化を伴っています。本総説ではステント内石灰化をin-stent smooth calcification と in-stent calcified noduleに分けて、それぞれの特徴や治療方針などが考察されています。興味のある方はご一読いただければ幸いです。

Several treatment devices are available such as conventional balloon, modified balloon, atherectomy device and intravascular lithotripsy, etc. In-stent smooth calcification and calcified nodule might result in different clinical courses after repeated target lesion revascularization. Understanding t...

こちら当科の伴聡一郎先生(現在練馬光が丘病院に派遣中)の英文原著論文になります。日本循環器学会が提唱する日本版High bleeding risk (J-HBR)には末梢動脈疾患(Peripheral artery disease: PAD...
16/05/2025

こちら当科の伴聡一郎先生(現在練馬光が丘病院に派遣中)の英文原著論文になります。日本循環器学会が提唱する日本版High bleeding risk (J-HBR)には末梢動脈疾患(Peripheral artery disease: PAD)が主要項目として含まれていますが、海外の主要なBleeding risk scoreにはPADは含まれていません。本研究では急性心筋梗塞患者をPADの有無で2つのグループに分けて、PADがあることで、長期の出血リスクがどのようになるかを評価しています。結果はPAD群では有意に心血管イベントおよび出血イベントが多く発生しており、PADは有意な出血および予後因子でした。J-HBRにPADが入っていることの妥当性をサポートする結果と思います。伴先生、おめでとうございます!

Background: Peripheral arterial disease (PAD) is associated with cardiovascular events in patients with acute myocardial infarction (AMI). However, there are limited reports regarding the association between PAD and bleeding events. In this study, we aimed to evaluate whether PAD is ind...

こちら当科の南里桐羽先生(現在西部総合病院に派遣中)の初めての英文原著論文になります。近年、心不全領域ではMid-range EFが注目されていますが、急性心筋梗塞領域ではあまり報告がありません。心不全によるEF低下とは異なり、急性心筋梗塞...
14/05/2025

こちら当科の南里桐羽先生(現在西部総合病院に派遣中)の初めての英文原著論文になります。近年、心不全領域ではMid-range EFが注目されていますが、急性心筋梗塞領域ではあまり報告がありません。心不全によるEF低下とは異なり、急性心筋梗塞では部分的な壁運動異常が生じる為、通常のEF測定法(Teichholz法等)ではEFの過大評価(前壁梗塞)および過小評価(後壁梗塞)になりやすく、正確な評価がされにくいというのもこの領域の報告が少ない理由かもしれません。本研究ではSTEMI症例においてModified Simpson法で測定されたEFがある症例のみを対象として検討を行い、STEMIにおけるReduced EFおよびMid-range EFが長期予後悪化と関連があることを示しています。Mid-range EFは急性心筋梗塞領域でも注目すべき指標なのかもしれません。南里先生、おめでとうございます!当科はこれまで英文論文を書いたことが無い先生に初めての英文原著論文をかいてもらうよう、サポートに力を入れています。

The impact of mid-range (mr) ejection fraction (EF) on long-term clinical outcomes has been reported in patients with heart failure but remains unclear in patients with ST-segment elevation myocardial infarction (STEMI). The purpose of this study was to compare the long-term clinical outcomes among....

こちら渡邉裕介助教による英文症例報告になります。冠動脈石灰化病変の治療中に大きな解離ができて、真腔にあったガイドワイヤーの一部がガイドワイヤーバイアスによって偽腔に押し出される現象(ガイドワイヤーが石灰化の裏に回る)は時折見られます。新しい...
28/04/2025

こちら渡邉裕介助教による英文症例報告になります。冠動脈石灰化病変の治療中に大きな解離ができて、真腔にあったガイドワイヤーの一部がガイドワイヤーバイアスによって偽腔に押し出される現象(ガイドワイヤーが石灰化の裏に回る)は時折見られます。新しいガイドワイヤーを使って真腔を取り直すという手技を試みることが多いと思いますが、せっかく真腔を取り直しても、ガイドワイヤーを奥に進めることで、再度ガイドワイヤーバイアスから偽腔に押し出されるというパターンに陥ることが多いと思います。本例では、1本目のガイドワイヤーを残した状態で2本目のガイドワイヤーを浅めにポジショニングし、Guide extension catheterを用いて、真腔キープでステント留置するというテクニックを報告しています。冠動脈石灰化病変の治療において有用な方法と思いますので、興味のある方はご一読いただければ幸いです。

Guidewire migration into the false lumen behind a calcified plaque is a rare complication, but the knowledge of a bailout method using guidewire bias and intravascular ultrasound is important.

こちら陣内博行講師による英文原著論文になります。下肢OFDIを用いた論文です。下肢血管に中膜石灰化がみられることはしばしばあるのですが、これまで中膜石灰化の臨床的意義は不明でした。下肢血管に血栓性病変が多いことと、中膜石灰化は関連があるかも...
02/04/2025

こちら陣内博行講師による英文原著論文になります。下肢OFDIを用いた論文です。下肢血管に中膜石灰化がみられることはしばしばあるのですが、これまで中膜石灰化の臨床的意義は不明でした。下肢血管に血栓性病変が多いことと、中膜石灰化は関連があるかもしれないということを示唆した論文になります。下肢血管の病理組織を多く観察した陣内講師の視点が今回の知見につながっていると思います。

Chronic thrombus was significantly associated with medial calcification in the BTK arteries. The major cause of chronic thrombus was medial calcification-related thrombus. This study proposed a potential mechanism by which medial calcification can induce chronic thrombus in the BTK lesions.

こちら当科の太田耶瑛先生の初めての英文原著論文になります。NSTEMI患者において入院早期(24時間以内)にPCIを行うEarly PCI strategyと24時間以降にPCIを行うDelayed PCI strategyにおける予後を比...
01/04/2025

こちら当科の太田耶瑛先生の初めての英文原著論文になります。NSTEMI患者において入院早期(24時間以内)にPCIを行うEarly PCI strategyと24時間以降にPCIを行うDelayed PCI strategyにおける予後を比較しています。この領域の論文は比較的多いのですが、Early invasive versus Conservativeという構図が大半であり、基本的にEarlyでもDelayでもPCIを行ったNSTEMI患者での比較というのが本研究のユニークな点です。単変量解析ではEarly PCIの予後が良好でしたが、多変量解析ではその優位性が失われました。おそらくLMT, 重症3枝病変でShockとなっているNSTEMIと病態的に不安定狭心症でトロポニンIだけが上昇したNSTEMIは同じNSTEMIというカテゴリーですが、かなり重症度が異なり、NSTEMIという広い定義でEarly PCI vs Delayed PCIという議論は難しいのかも知れません。少なくともShock状態でない、安定したNSTEMI患者にはPCIを急ぎで行う必要はないのかもしれません(PCI自体は必要と思いますが)。太田先生、おめでとうございます。当科はこれまで英文原著論文を書いたことがない先生に初めての英文原著論文を書いてもらうことに力を入れています。

Objective Immediate primary percutaneous coronary intervention (PCI) for ST-segment elevation myocardial infarction is closely associated with better clinical outcomes. However, the optimal timing of PCI for the culprit lesion in non-ST-elevation myocardial infarction (NSTEMI) is not fully understoo...

続きまして、こちらも当科不整脈チームからの英語論文となります。現在はパルスフィールド旋風が巻き起きているカテーテルアブレーション業界ですが、既存の高周波カテーテルアブレーションに比べるとどうしても使用するシースか太くなるため、空気塞栓のリス...
25/03/2025

続きまして、こちらも当科不整脈チームからの英語論文となります。現在はパルスフィールド旋風が巻き起きているカテーテルアブレーション業界ですが、既存の高周波カテーテルアブレーションに比べるとどうしても使用するシースか太くなるため、空気塞栓のリスクも増加しうると考えられます。この対策として、水中にシースを浸し水中でカテーテルを挿入する”water sealテクニック”がありますが、専用容器が必要になる理由などから、簡単にこの方法が出来ないことも多いかと思います。

「どこかに良い容器がないか・・・!?」こんな考えから見つけ出したのが、この「SLシースの蓋を使ったwater seal法」となります。使ってみるとあら不思議、専門容器?と思うほどのフィット感である事が分かります。

余計なお金をかけない、元々ゴミとして捨てるものを再利用して使うという、現代のSDGsの理念に適ったものとも思います。是非お試しください!

引き続き、不整脈チームの皆様、頑張って下さい!!

In the era of cryoablation and pulsed-field ablation, where large sheaths are commonly used, preventing air embolism is crucial. The lid from SL sheath packaging can be repurposed as a water-seal device for catheter insertion, thereby eliminating the need for additional equipment.

こちら、当科大橋潤平助教による英語原著論文となります。「BeeAT」カテーテルに代表される心腔内除細動カテーテルは有用であり、心房細動アブレーション時などに頻用されています。通常は左房(冠静脈洞)から右房にかけて留置して使用され、下大静脈側...
25/03/2025

こちら、当科大橋潤平助教による英語原著論文となります。「BeeAT」カテーテルに代表される心腔内除細動カテーテルは有用であり、心房細動アブレーション時などに頻用されています。通常は左房(冠静脈洞)から右房にかけて留置して使用され、下大静脈側からのアプローチの場合は、「αループ」と呼ばれる留置方法が一般的となります。しかし、このαループは時に留置が困難で、無理に行おうとすると心損傷などのリスクに繋がります。
そこで代替的なアプローチ法となる、IVCからSVCまで真っ直ぐに入れた形での助細動を提案しました。このやり方だと、カテーテル先端を左房(冠静脈洞)のみに入れた時と比べ、除細動成功率が明らかに高いことを報告しております。簡便でかつ有効な除細動ポジションを示した論文であり、BeeATカテーテルの新たな使用法を提案しております。大変実用的で、明日から使えるテクニックだと思います。
大橋先生、おめでとうございます!!

While the CS-only configuration offers ease of placement, its efficacy is limited. Repositioning to the SVC configuration significantly enhances cardioversion success and represents a safer, more effective alternative for ICDC use during AF ablation.

こちら渡邉裕介助教によるロータブレーターにおけるBurrのスタックに対するベイルアウトに関する英文症例報告(Images in cardiovascular intervention)です。Burrのスタックはロータブレーター特有の合併症で...
01/03/2025

こちら渡邉裕介助教によるロータブレーターにおけるBurrのスタックに対するベイルアウトに関する英文症例報告(Images in cardiovascular intervention)です。Burrのスタックはロータブレーター特有の合併症であり、これまでも多くの対処法が報告されています。ただ、ドライブシャフトシースの切断であったり、ダブルガイド法であったりと比較的複雑な手法が必要とされます。今回報告したのは、スタックしそうになったらむしろBurrを奥に進める(Push)ことでスタックの回避およびその後の抜去が可能になるかもしれないという単純な方法です。Burrがスタックしそうになると術者は通常、反射的に引っ張る(Pull)のですが、その引っ張ることでスタックが完成してしまうことがあります。CVIT英文誌ですので、CVIT会員の先生方は会員サイトを通じて全文アクセス可能です(クッキー設定をすべてAcceptにするなどの調整が必要ですが)。ご興味のある方は是非ご一読ください。

Simple bailout method for burr entrapment in rotational atherectomy

住所

大宮区天沼町1/847
Saitama-shi, Saitama
330-8503

アラート

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