25/11/2025
中医学における「刺絡(しらく)」とは?
刺絡は“悪い血の滞り”を外に出す治療です
刺絡とは、
✅ 皮膚の浅い部分にごく小さな刺激を与え
✅ うっ血した血(停滞した血液)を少量出す
ことで、体の流れを回復させる中医学の伝統療法です。
中医学ではこれを
「瘀血(おけつ)を去り、気血の流れを通す」
と表現します。
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刺絡で期待できる主な効果
① 痛みの緩和
血の滞りが原因となる痛みに対し効果的
• 肩こり
• 首こり
• 腰痛
• 頭痛
• 関節痛
➡ 重だるさ・ズーンとした痛みが軽くなる
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② 炎症・熱感の鎮静
局所にこもった「熱」を外に逃がします
• ねんざ
• 腫れ
• 急性の炎症
• 打撲
➡ 施術後すぐに「熱が引いた」と感じる方も多いです。
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③ 循環改善・回復促進
血流が改善し、組織への酸素供給が上がることで
• 疲労回復
• 可動域の改善
• 筋肉の柔軟性向上
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刺絡が向いている症状
✅ 重だるい痛み
✅ 押すと強く痛む
✅ 同じ場所が慢性的につらい
✅ 紫色や暗赤色の皮膚が見られる
✅ 冷えるのに硬いコリ
これらは「瘀血タイプ」に多い症状です。
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現代医学的な見方
刺絡の作用は以下のように説明できます:
・うっ血の除去
・局所の微小循環改善
・炎症物質の排出
・神経反射による鎮痛効果
結果として
血流と組織環境の正常化 → 痛みの軽減
が起こります。
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よくある患者さんの不安
Q. 血を出して大丈夫?
→ ごく少量で、コントロールされた安全な量のみです。
Q. 痛くない?
→ チクッとする程度で、強い痛みはほとんどありません
#円山漢祥院