24/12/2018
【Journal Club】
NEJM journal watch@Hospital Medicineより一部
□Cost-Related Insulin Underuse Among Patients With Diabetes
JAMA Intern Med. 2018 Dec 3. doi: 10.1001/jamainternmed.2018.5008
10年でインスリンの値段は米国で3倍になっている
高価格の医薬品はアドヒアランス低下につながるが,コストに関連するインスリンの使用不足の状況は不明、アンケート調査による調査が行われた
354人のうち199人で調査が結果が得られた(1型糖尿病は41.7%)
25.5%でコストによるインスリンの使用量低下を報告した
使用量低下の報告は収入が低い人で多かった
6割は臨床医とインスリンの費用を検討した
3割はコストのためにインスリンの種類を変更した
多変量解析で血糖コントロール不良と関連していた(OR 2.96)
□Association of Oral Anticoagulants and Proton Pump Inhibitor Cotherapy With Hospitalization for Upper Gastrointestinal Tract Bleeding
JAMA. 2018 Dec 4;320(21):2221-2230
アピキサバン,ダビカトラン,リバロキサバン,ワーファリンの上部消化管出血を比較した後ろ向き研究(PPIのあるなしふくめ)
Outcomeは1万人年での上部消化管出血による入院やリスクの差,発生比率
164万人に171万回の新規処方が行われた(約75%が心房細動)
年齢は76.4歳,フォローアップは651万人年
PPIなしの抗凝固療法の上部消化管出血の発生率は1万人年あたり115
リバロキサバンは143.8
ダビカトランは120.4
ワーファリンは113.3
アピキサバンは72.9
PPIありの抗凝固療法の上部消化管出血の発生率は1万人年あたり76
リバロキサバンは108.3
ダビカトランは59.2
ワーファリンは74.0
アピキサバンは48.5
結論として抗凝固療法を開始した患者のうち上部消化管出血の入院率はリバロキサバンの患者で最も多く,アピキサバンで最も少なかった。PPI併用療法のほうが上部消化管出血による入院は少なかった。
□Preoperative Predictors of Choledocholithiasis in Patients Presenting with Acute Calculous Cholecystitis
Gastrointest Endosc. 2018 Nov 19. pii: S0016-5107(18)33288-7.
急性胆嚢炎で総胆管結石を予測する研究
「ALPが異常」「ALTが3倍以上」「CBDが6mm以上」の全項目がなければ感度98.6%で総胆管結石はなかった
3つ全部揃えば77.8%で総胆管結石があった