07/10/2025
筋膜の特性
1. 構造と組成
• 筋膜はコラーゲンやエラスチンなどの結合組織から成る、強靭で伸縮性のある膜。
• 全身を網目状に覆い、筋肉、骨、臓器、神経、血管などを包み込んで連結。
• 水分を多く含む(約70%)ため、滑らかさと柔軟性が重要。
2. 支持と保護
• 筋肉や臓器を正しい位置に保ち、外部の衝撃から保護する役割。
• 身体の構造を支える「第二の骨格」とも呼ばれる。
3. 力の伝達
• 筋肉の動きを効率的に伝える。筋膜の張力は、運動時の力の分散や協調に寄与。
• 例:歩行やジャンプ時のエネルギーの伝達。
4. 感覚機能
• 筋膜には多くの神経終末が存在し、痛みや圧力、位置感覚(固有受容感覚)を感じる。
• 身体のバランスや動きの調整に重要。
5. 可塑性と適応性
• 負荷や姿勢に応じて形状や硬さを変化させる可塑性がある。
• しかし、長期間のストレスや不適切な姿勢で硬化・癒着しやすい。
6. 滑走性
• 筋膜は層状に重なり、組織同士が滑らかに動くための「滑走性」を持つ。
• 水分不足や炎症で滑走性が低下すると、こわばりや痛みが生じる。
7. 修復と再生
• 損傷時には自己修復するが、過剰な瘢痕組織の形成や癒着が起こる場合も。
• 適切な刺激(ストレッチやマッサージ)で柔軟性を維持可能。