24/08/2025
腰椎椎間板ヘルニアの症状に対する鍼灸筋光線療法の一症例
執筆:近山 樹希(リメイク整骨院)
患者情報
• 年齢・性別:10代女性
• スポーツ歴:ソフトボール
主訴
左股関節から臀部にかけての強い痛み
現病歴
ソフトボールの練習中に突然、左股関節から臀部にかけての疼痛が出現。整形外科を受診したところ「腰椎椎間板ヘルニア」と診断され、医師からは「3ヶ月間の安静」が指示されました。
しかし、1ヶ月後には最後の大会を控えていたため、早期改善を希望して当院へ来院されました。
臨床初見
• 立位・歩行時に右側へ重心が偏り、左側への荷重が困難
• 下肢伸展挙上(SLR)は20〜30度で制限
• 脊柱後屈時に左腰殿部の痛みを認める
施術内容
鍼治療(2寸5番鍼)
• 大殿筋・中殿筋・大腿筋膜張筋・多裂筋に刺鍼
光線治療(コウケントー)
• 足底、腰臀部へ照射(3001番・4008番)
治療経過と結果
• 初回より特に左殿筋に強い筋硬結を認めたため、集中的に施術を実施。
• 週3回、1回20分の施術を継続。
• 初回から疼痛と可動域に軽度改善を認め、4回目には左側への荷重が可能に。
• 5回目以降、殿筋の緊張も緩和し、最終的にはスポーツ復帰を果たし、大会にも無事出場することができました。
考察
本症例は「腰椎椎間板ヘルニア」と診断されていましたが、実際には脊柱起立筋群の過緊張や殿筋群の二次的な筋緊張が主な原因と考えられました。
鍼灸筋光線療法により血流改善と筋緊張の緩和が得られ、短期間で疼痛軽減と競技復帰が可能となりました。
たとえ画像上にヘルニアや骨関節の異常が確認されても、筋肉の状態を整えることで症状が大きく改善するケースは少なくありません。腰椎椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症などの神経症状に対しては、標準治療に加え「筋肉のケア」を行うことで、生活の質(QOL)の向上に大きく寄与できることが、本症例からも確認できました。
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