
14/04/2025
京都 音羽病院へ複雑痔瘻の手術見学に行ってきました
亀田総合病院、亀田幕張M TGクリニック、亀田京橋クリニックにおいて肛門疾患(痔核や痔瘻など)や排便障害(便秘、便失禁)の診療を担当している医師の高橋知子です
先日、京都、洛和会音羽病院へ複雑痔瘻の手術を見学してきました
痔瘻は、主に肛門中より細菌感染が起こり、その後肛門内側の肛門括約筋間に膿が多量に貯留する(肛門周囲膿瘍)、そして肛門内から皮膚へ通じる細い管(瘻管)を形成し『痔瘻』となります。
その中でも『複雑痔瘻』は、複雑な走行または肛門の奥に膿瘍が溜まっていく痔瘻を指し、診断・治療が難しく設備の整った限られた専門病院でしか手術を行っていないのが現状です
音羽病院 肛門外科の加川隆三郎先生は、肛門から会陰部にかけての解剖に精通されており、手術前に炎症の広がり具合を特殊なMRI 検査を行っていることで有名です
当院でも数年前より加川先生より撮影方法を教わって、複雑痔瘻の手術前にはMRIで評価を行っていますが、今回はコロナ流行後に久しぶりに手術見学に行ってきました
手術前には、手術と同じ体位で撮影され、肛門管軸に沿ったスライスで描出された画像の読影を伺い、その後手術を見学させて頂きました。いかにその病態に必要な条件で検査を行い、正しく評価することが痔瘻の根治と排便機能を温存を両立するのに重要であるかを改めて感じることができました
#複雑痔瘻 #肛門周囲膿瘍 #坐骨直腸窩痔瘻 #排便機能温存