02/02/2026
【佐治晴夫先生特別講演会 at カノンハウス鎌倉】
令和6年から始まったオンライン講座
「東洋医学の未来と愛を考える歴史教養講座」。
1年目の105名に続き、2年目は93名の受講者をお迎えし、
1月18日に10回の講座を終えました。
そしてその一週間後(24日)。
待ちに待った佐治晴夫先生をお迎えしての特別講演会を
カノンハウス鎌倉にて開催しました。
「森の中にひっそり佇む音楽堂」
そう呼ぶにふさわしい、カノンハウス鎌倉には
チェコの職人が造り上げた
ペトロフ製の美しいグランドピアノがあり、
「ボヘミアサウンド」と呼ばれる
華やかな音で訪れる人を優雅に迎えます。
今年3月で91歳の誕生日を迎える佐治晴夫先生は
理論物理学者。
70年代にはNASAで宇宙船ボイジャーの打ち上げに参画。
バッハのPreludeと世界中の人々の挨拶の言葉を
Gold Discに吹き込んで宇宙に送ることを提案。
Panasonic在籍時には「1/fゆらぎ理論」に基づく家電製品の数々を開発
初期のビデオテープ(VHS)の開発と改良にも尽力されました
80年代には1930年に若くしてこの世を去った童謡詩人
金子みすゞさんの詩の魅力を再発見
物理学者の視点から
「見えないものを見つめる」
みすゞさんの詩の魅力をやさしい言葉で伝えてこられました。
幼少期に日本橋三越で聴いたパイプオルガンの音に
魅了された佐治先生は90歳を迎えていまなお
パイプオルガンに向かわれます。
身を切るような寒さながら
晴天に恵まれた朝、
鎌倉駅にお迎えしてまずは鎌倉五山の末寺、
浄妙寺の喜泉庵にてお抹茶をいただきました。
受講生の中でお茶のたしなみのある人が集まり
美しく手入れされた庭を眺めつつ
佐治先生と懇談した後、カノンハウス鎌倉へ
1階のギャラリーに用意した佐治先生の書籍はほぼ完売
定員45名の2階ホールには60名の方が集まり、
熱気の中で佐治先生のピアノ演奏から始まりました。
佐治先生のご講演ではおなじみのバッハ。
「平均律クラーヴィア第1巻 プレリュード」から
シューベルトの楽曲へ。
典雅な猫足を持つ
美術品のようなペトロフの鍵盤から、
ひとつひとつの音が
まるで光を放つ星の雫のように
部屋いっぱいに広がり
耳に優しくしみこんでいきます。
演奏が終わると、春の花が咲いたような
美しい拍手の音。
講演の第1部は宇宙のお話し。
138億年前にできた宇宙の中で
Pale Blue Dot(地球)に生きる私達
宇宙の成立から現在までを1年になぞらえれば
太陽系の歴史は9月にようやく始まり、
地球では12月に入ってから
多くの生き物が誕生と滅亡を繰り返しました。そして
ヒトの誕生はなんと大晦日(12/31)の午後
私達人類は
宇宙の歴史の中ではほんの数時間、いえ数秒を生きているに過ぎません
それなのに人類の破壊活動の中で
地球は6度目の絶滅の時代を迎えています
星は幾度となく、
爆発を繰り返し、そのたびに散った物質が
「ゆらぎ」ながら雲を形成し、再び星となるなかで
私達の体をも形作っていきます
生きとし生けるものはなべて
「星のかけら」としてこの世に存在していることを
鮮やかにお話しくださいました。
第2部では東郷とのトークセッション
この中で佐治先生は
「昼間の星」に言及されました
北海道美瑛で先生が台長を務める天文台では
この「昼間の星」を訪れる人に見せています。
私も拝見しましたが、まるで線香花火が「きらめく」ような
光を放っています。
戦争末期、特攻隊の戦闘機乗りは
この昼間の星を見る訓練をしていたと言います。
なぜなら空中で敵機をいち早く見つけることが
敵艦にたどり着く上で必須だったからです
壮大な宇宙の話が
身近な戦の話につながり、そして
平和への祈りと紡がれていく
美しい時間となりました
<続く>
来年度本講座を受講される方で、
講演の録画配信(期間限定)を希望される方は
DMをいただければ幸いです。